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風立ちぬ

日々の想いを風に乗せて…

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イーハトーブの旅(盛岡編) 

18日、仕事を終えて帰ってきたアイリスを待って家を出た。
小さな旅行カバンを抱え最寄の駅で電車を待ちながら、『おかあさん、いよいよだね。何だか信じられない気分!』とアイリスは嬉しそうにつぶやいた。
「そうだね。今日も仕事だったからね。ご苦労様!でも、今からは、仕事のことは忘れて楽しもうね!」わたしも、いよいよ始まる旅の予感に胸を膨らませていた。

22時、新宿駅西口に降り立ち集合場所に向かうと、各地へ向けて次々と夜行バスが発着し乗車する旅行客が溢れていた。
『こんなにたくさんの夜行バスがあるのね…』初めて夜行バスを利用するアイリスは驚いていた。
わたしも19歳の時、新宿発の尾瀬への夜行バスを利用した時以来のことだから始めてみたいなものだった。
わたしたちは、夜の高層ビル群の狭間に行きかう車や人の流れを見つめながら、ちょっとカルチャーショックだった。
ビルの前の階段やテラスには、何人ものホームレスの人たちが横になっていたり…
これから旅立つ、楽しげな人々が溢れる街角で、住む場所もなく路上にうずくまる人たち、賢治さんなら、この現実をどう捉えるのだろうか…などと考えていた。都会の光と影が交錯しているようでちょっと複雑な心境だった。

目的のバスに乗り込んでやっと一息、さぁ、これで一路盛岡へと向かう
「明日の朝には、盛岡に着いているんだね、何だかまだ実感が湧かないね。」
わたしたちは、そんな事をつぶやきながら目を閉じた。三回のトイレ休憩の度に、バスの外に出てみると、漆黒の夜空には星影はなかった。
途中、福島のサービスエリアに降りた時、福島に住む友達のRちゃんのことが浮かんだ。
いつか、Rちゃんを訪ねて福島にも行ってみたいと思うのだった。
そして4度目の停車で早朝の盛岡駅に着いた。
わたしたちは、あまり眠れなかったのでぼんやりした頭で駅前の片隅に降り立った。

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いつのまにか、一緒に降りた数組の旅人たちは、どこかへと消えてしまっていた。
『おかあさん、やっぱりまだ盛岡に着いたって言う実感が湧かないね。』とアイリスがつぶやく。
「さて、どうしようか?とりあえず駅に行ってみようか?」と言うことで階段を登っていく。
駅前はやはりがらんとして不思議な形の銀のモニュメントが曇り空に輝いていた。

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どんよりと曇った空の下、数えるほどの人しか歩いていない。駅の中の食堂も喫茶室もまだシャッターが下りたままでレンタカーの営業所も閉まったままだった。
わたしたちは、コインロッカーにボストンバックを預け、時間潰しに盛岡の街をちょっと散策してみることにした。

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北上川の川岸を散策してみようかと静かな遊歩道を歩き出す。
冬には白鳥が飛来するという。緑の草地が続く遊歩道にはわたしたちの他に旅人の姿はない。
ひたひたと水が寄せる川岸には大きな柳の木があったり、遊歩道をマラソンする人々に行きあった。
出会った人たちは、みなさん「おはようございます」と挨拶をしてくださる。わたしたちは旅人に映るだろうか?
早朝の見知らぬ街を当てもなく歩くのは何だか不思議な面持ちがするものだった。

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曇った空はますます重く鉛色で、山々の姿が見えないのは残念だと思っていたら、いきなり細かな雨が降り出してきた。雨はどんどん勢いを増してくるようだった。
「ケヤキの樹があるね。あの木の下で雨宿りさせてもらおうよ。」
わたしたちは、夕顔橋のたもとにある大きなケヤキの下に雨宿りをした。
まだ、雨は降らないだろうと思ったので傘をバックの中に置いてきてしまっていた。
「弱ったね、最初っから雨…傘を持って来れば良かったね。」
『何だか、だんだん、雨脚が強くなってるみたい。川の水も一気に増えてない?』
「ホントね。山では大雨が降ってるのかも知れないわ。どうしようか?材木町を歩くつもりだったけど諦めようか。」
『そうだね、少ししたら小止みになるかも、そしたら駅に戻ろうよ。けっこう、濡れないものだね。ケヤキさん、ありがとう。』
わたしたちは、そんな事を話しながら、雨に煙る川面や川向こうの街並みを眺めていたのだった。
しばらくすると、雨も小止みになってきたので、散策は諦めて駅へと戻った。
すると、どこから現れたのか、わたしたちの目の前を、旅姿の若いお坊さんが通り過ぎて行った。

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朝の街角にお坊さん…不思議な取り合わせだなぁなんて考えていたら、お坊さんの姿は早くも街角に消えていったのだった。

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駅の喫茶店で、コーヒーとクロックムッシュの朝食を済ませ、レンタカーを借りに行った。
なかなかきれいでかわいい車を借りて、わたしたちの気分は一気に盛り上がった。
「じゃあ、アイリス、疲れているだろうけれど運転よろしくね!」
『はい、任せておいて、最初はどこに行くの?』
「せっかく盛岡まで来たのだから、まず、盛岡城跡公園に行ってみようか?」
と言う訳で出発したが、慣れない街並みに駐車場が見つからなくてちょっとウロウロ。
ようやく見つけた地下駐車場は、まったくのガラガラ状態で私たちの車しか止まっていないのだった。

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城跡公園は、とっても静かで、お堀の水面に緑の柳が影を落としていた。
話しかけるようにゆれる柳の下を
     通った道さえ今はもう電車から見るだけ…♪

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なぜか、ユーミンの卒業写真のメロディが浮かんできた。
ユーミンの楽曲で「緑の町に舞い降りて」という盛岡を歌った曲もあるそうだ。

     輝く五月の草原を、さざなみ遥かに渡っていく
こんな歌い出しで始まる「緑の町に舞い降りて」五月の盛岡も良いだろうなと思う。
 
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そして、やはり、わたしは

  やわらかに 柳青めり北上の 岸辺目に見ゆ泣けとごとくに 

と 歌った、石川啄木の短歌を思い出したりしたのだった。
「柳って、なんだかやさしいね…」

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お堀の佇まいも、ひそやかで、作り物の鶴の置物が、なんだか本物に見えてきたりした。
犬を連れて散歩する人、数組の観光客、他には誰もいない。

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緑滴る小道を巡れば、城跡の城壁が連なっている。

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400年ほど前に築城されたという盛岡城。今は、その礎だけだ時を刻み続けている。

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すると、アイリスがバラ園を見つけた。今朝がたの雨の雫をまとったバラの花の美しさに惹かれ、アイリスもわたしも、しばし夢中になってシャッターを押し続けた。

雫をまとった、ビビットなピンクのバラ

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少しくすんだ薄紫は、とっても微妙な色合い。大人色のパープルシャドー

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やわらかなクリームイエローのバラは、しあわせの黄色かしら。一粒の雫が美しい。

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ベニシジミさんも翅を休めに訪れた。

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鮮やかで、優しい…クリームイエローのバラが好きだって、
あなたが言ってたこと思い出しちゃった…

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燃える恋のように、深紅のバラ

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雫さえも情熱的に輝いている

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好きだなぁ…

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真綿の雲のようなバラの花

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こんな純白なバラもあるんだなぁ…

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清楚で素敵、花嫁さんのドレス見たい。

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パールの輝きをまとったピンクのバラ、凛として美しい

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こちらは、かわいらしいひなげしのようなバラ

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同じような雰囲気のバラ…ツルバラの仲間、アーチや垣根にいい感じだと思う。

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こんな一重の花も、わたしは素朴で好き。以前、家にバラのアーチを作っていた頃もあったなぁ

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淡い生成りに、落ち着いた紅色がぼんやりと滲んで優しげな色合い。

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不思議な色合いのバラ、二色の色が混じっていて、内側からにじみ出ているように見える。

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かわいいオレンジ色

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やっぱり愛らしいピンクのバラ

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素敵だね…

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トンボさんも、お気に入りみたい…

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「バラなら、どこでも見れるんだけれど、今朝のバラはとっても綺麗、つい夢中になってしまったわ」
『うん、でも、本当に綺麗だものね~♪わたしもいっぱい撮っちゃった』

わたしたちは、バラ園を後にして、公園内を散策した。
大きな樹も目に付いてしまう

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この樹はケヤキね。

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最後に日時計を見て、名残惜しいけれど、わたしたちは盛岡を後にした。

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『さぁ、このまま、花巻温泉に向かうね』「うん、よろしく、次は釜淵の滝だね!」
こうして、盛岡市を離れ、車は一路、花巻へと向かうのだった。(続く)
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