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風立ちぬ

日々の想いを風に乗せて…

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不断の桜と淡雪と 

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次のお寺は、坂道に途中にあった実光院に立ち寄ることにした。
このお寺は、先の勝林院の子院で、仏教音楽の“声明”を広めるための道場として建立されたそうだ。
声明(せいみょう)は、インドから伝えられたそうで、平安初期に、比叡山に天台宗開いた“最澄”の
一番弟子の“円仁”が唐に渡り、十余年間の仏教修行を終え帰国した時に持ち帰ったのだという。

その後、平安末期には、大原は声明の修学地として栄えたそうだ。
往時は、どれほどの賑わいの里だったことだろう、そう考えた時、ふと悠久の時を感じて、
思わず、あの往生極楽院や、勝林院の仏像を思い浮かべてしまうのだった。

でも、実光院の外観は比較的新しい、建て替えをされたのかも知れないと思った。

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瓦屋根に残った淡雪に冬の足音を感じる。

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軒先のハート型の風鈴が可愛いとアイリスが言う。娘の目の付け所はわたしとは違って面白い。

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重厚な門扉にもハート型と桜型(*^_^*)をアイリスが見つけた。 

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わたしは、こういうところには気づかないで、門扉のこちら側を撮っていたけれど…^_^;

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こちらのお寺も、拝観料+抹茶付だった。さっきいただいたばかりだけれど、まっ、いいか。
こじんまりした玄関を入れば、すぐに窓の向こう側に庭園が見渡せる。
そして、広々としたお部屋へと続いていた。

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今しがた、参拝を終えた人たちとすれ違った。やはり、こちらもわたしたち二人だけだった。
今日はつくづくラッキーだ。広々とした美しい庭園を眺めながら窓越しの景色を楽しんだ。

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すると、奥の庭にある大きく枝を広げた楓の大木に、野鳥たちが集まり始めた。
『あっ!!メジロ♪』小さな鶯色の小鳥、メジロが大好きなアイリスは目を輝かせた。
「シジュウカラに、ヤマガラ、エナガもいるわ!」カラ類たちの混群だった。
小鳥たちは、楓の小枝の中を、くるくると良く飛び回ったり、止まったりしながら
可愛らしい声で囀り交わしている。

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大原の古寺のお庭にいることもすっかり忘れ、わたしたちは嬉々としながら
野鳥の姿を目で追った。花鳥風月と言うけれど、花を愛で、鳥を愛で、風を愛で、月を愛でる
こんな素敵なお部屋で、自然の事象のあらゆるものを感じられたら幸せだろうなと思った。

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やがて、お抹茶が運ばれてきたので、わたしたちは庭の見渡せる場所に座った。
『あちらに見えるのが、不断の桜です。決まって、11月になると咲き始め、来春まで咲き続く
珍しい桜でございます。先日の雪で少し痛んでしまいましたがごゆっくりご覧ください。』
と、お茶を出しながら、女性が説明してくれた。

さっきまで、野鳥を追いかけてはしゃいでいたのに、チョットすましてお薄をいただく。
『結構なお手前で…』なんてね。わたしたちは、顔を見合わせて笑い合った。

窓越しに微かに薄いピンク色の花が見え、白い淡雪が見えるのだった。ああ、何て風情があるのでしょう。

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わたしのは、春の柄のお茶碗、桜の花がモチーフに

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アイリスのは、秋の柄のお茶碗、色づいた楓と銀杏の葉
夏と冬の図柄は、どんなふうなのだろうか?興味津々だ^_^;

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庭園を鑑賞しつつ、お抹茶をいただいた。
先ほどの宝泉院のお抹茶とは、また少し味わいが違うことが判った。
茶道の心得はないのだけれど、きっと奥が深いのだろうなと思う。
床の間に活けられた茶花にも、季節を愛でる心がある。
目にも美しい茶緑色のお薄の馥郁とした香りに、静かに心が満たされる。
『美味しい…』と、アイリスがつぶやいた。
本当に、静かな贅沢な時間を過ごしたよね。

帰りがけに、ふと見ると、お庭に通じる引き戸の外にサンダルが用意されていた。
『どうぞ、お庭を散策されてください。』と、先ほどの方が声を掛けてくださる。
『先日の雪で、ぬかるんだところもありますので、お気をつけて。』

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なんて、嬉しい!このお庭を散策できるなんて!!
しかも、わたしたち、二人占め…わたしたちは、早速外に出た。
お部屋からは見えなかった池があり、その畔に大きな桜の木があった。
淡い花色の小さな花がひっそりと咲いていた。

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こちらでいう、冬桜と同じ種類だろうか?
春に咲く桜とは違い、晩秋に咲き始め、寒い冬のさなかにも健気に花を開き早春まで咲き続けると言う。
“不断の桜”とは、言いえた名前だと思う。

淡い花色、優しげな花姿…数日前に降った淡雪とシンクロするような美しさだ。

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枝先にはたくさんの蕾がある。これから次々と咲き続くのだろう…

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初冬の空に溶け込んでしまうほど儚げな不断の桜…
なかなか上手に撮れなくて残念だけれど、蕾がとっても可愛かった。

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つくばいの水も凍りついたままだ。

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消え残る雪の中に埋もれたカエデの葉

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微かに残る、艶やかな秋の色彩…

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緑の苔と紅い万両の実

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午後、三時、わたしたちは実光院を後にした。
三千院の参道には、土産物店に灯りが燈り始めていた。

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わずかに残ったカエデの葉が、夕日を密やかに受けて精一杯な色を映し出した。

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お店の看板、やっぱり苔が良い味を出している。

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ここで、美味しいみたらし団子をいただいた。関東のお団子は4個だけれど、こちらは5個ある。
そして、とっても柔らかくって美味しい~(*^_^*)

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漬物屋さんの店先も、灯りが点ると、なんとなく違った風情になる

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店先の柚子も、お土産物も傾いていく西日に照らされて…

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降り積もった楓の落ち葉も、新たな色を醸し出す

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土手の桜が、夕映えに一際、輝いた。ああ、綺麗だなと思う。
その梢でジョウビタキがひとしきり鳴いていた。

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細い野辺の道も、

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山里の小さな畑も、

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道野辺の道祖神も、
夕焼け小焼けで日が暮れて、山のお寺の鐘が鳴る…って感じの心象風景だった。

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大原の山里の風情を満喫しながら、バス停まで歩いた。
そして、美しい夕映えに包まれながら京都駅へと向かったのだった。

『しいちゃん、参拝は終わりましたか?娘さんとの大原の里は楽しめましたか?
烏丸四条の駅で待っていますから、そちらを出る時メールくださいね。』

ちかちゃんから、そんなメールをいただいていた。
今日は、これから、嵯峨野・嵐山で開催されている渡月橋や竹林などのライトアップ“花灯路”に
ちかちゃんが、案内してくださることになっていた。
夏の祇園祭りの夜も、ちかちゃんに案内していただいた。今回もまた、わたしたちのために
お忙しい中、駆けつけてくださるのだった。ちかちゃんの友情に感謝しつつ、メールを打った。

「ちかちゃん、とても、とても素晴らしかったよ。ありがとう。5時頃、そちらに着くと思います。」
旅先の駅で待っていてくれる人がいる幸せ…
わたしは、本当に幸せ者だなぁとつくづく思ったのだった。

長レポ、読んでいただきありがとうございます。嵐山花灯路 に、続きます。
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コメント

No title

読み逃げばっかりしててすみません。
やっと今日は少しのんびり、黒豆煮ながらPCに向かってます
私、軽井沢もけっこう冬が好きなのですが
京都の冬もいいですね
雪のせいか、空気がピリッとした感じです。
春も夏もきっと命にあふれて素晴らしいのでしょうが
冬枯れのじっと芽吹きを待つ季節っていうのも格別です。
日が暮れるのが早くて、なんとなくせわしなくっていうのや
人気が少なく寂しい感じっていうのが、冬が好きな理由かも。
薄暗くなって、もう帰ろうって思うとき、
帰る場所があるって気付かされるのが、なんともいえません
大原はどこを見てもそんな気持ちになれそうな、心に沁みる風景です
でも、庭好きとしては日本庭園歩いてみたいです
日本にありながら、純日本庭園てもしかしたら造るのも管理も一番難しいのかもって思います。
石の配置からコケの維持から、自然を切り取って庭に持ってきているのではなくて
そのものを表現しているから真似ができません。
手の届かない憧れの庭です

sizukuさんやハナネコ女子会の皆さんとの出会いで
また、今年 世界が広がりました。
1年に渡ってsizukuさんにラブコールを送り続けてた、はなはなさんに私も感謝しなきゃ
まだ、下が小学生、上も夏まで現役野球部なので
どれだけ参加できるかわかりませんが、また皆さんとご一緒できるのを
楽しみにしています
今年はありがとうございました。また、来年もよろしくお願いいたします

なみちゃん #LGxQMfeo | URL | 2012/12/30 22:54 - edit

なみちゃんへ

なみちゃん、読み逃げだなんて(*^_^*)
いつも変わり映えの無い長いレポを読んでいただけるだけで嬉しいです。
そして、折に触れ、こうして丁寧なコメントを書いてくれて、ありがとう(*^_^*)

冬の良さは、侘び寂びの心だと思います。
散り敷いて枯れ果ててしまったものの中に、美しさを見出せるというのが、侘び寂びなんですよね。
だから、なみちゃんは、そういうものを感じられる古風な感性を持っているのだと思います。

わたしのお友達が、古風って言葉が好きだと言っていました。
わたしも、良い言葉だなと思います。日本の情緒が感じられる心を忘れたくないですよね。
その点、なみちゃんは、すごいなぁ…あんなに素敵なお庭を持ちながら、日本庭園にも
興味を持たれているなんて(^_-)v 今度ゆっくり、京都の日本庭園を見に行ってくださいね。

わたしも、昨年は、ハナネコ女子会のお陰で、楽しい出逢いや、新しい事への出逢いがたくさんありました。
なみちゃんとの出逢いもその一つです。
まだまだ、子育て真っ最中のなみちゃん、出来る範囲で構わないので、またハナネコ女子会やりましょうヽ(^。^)ノ
今年は、大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いします。

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2012/12/31 01:49 - edit

No title

sizukuさん、おはようございます。♪
静かな古都の雰囲気、なんて素敵な時間でしょう。
そして、さりげない心配りの庭散歩なんて素晴らし過ぎです。o(*^▽^*)o~♪
ますます古都の魅力を感じて来ましたよー。
行ってみたいなぁ。。。

来年も素敵なレポを楽しみにしています。
今年もお世話になりました。良い年をお迎えください。(^^)/

クロちゃん #QfAHIh9c | URL | 2012/12/31 07:41 - edit

No title

おはようございます。

京都大原三千院・・・一度だけ訪れたことがあります。
女性の参拝客が多かったことのほかはほとんど記憶に残っていません。
記憶を辿りながらお正月にゆっくりレポを読ませていただきます。

ここ数日・・・なんとなく気ぜわしい年の瀬でした。
今日はいよいよ大晦日です。
今年はいろいろとお世話になりました。
思えばsizukuさん・安曇野さんとの楽しい思い出が残る一年でした。

来年もよろしくお願いいたします。
どうぞよい年をお迎え下さい。






keykun #Z4cD5ATI | URL | 2012/12/31 09:04 - edit

クロちゃんへ

クロちゃん、こんばんは(*^_^*)
一年の最後の日に、暖かいコメントありがとうございます。
お忙しいのに、いつも、長いレポを読んでくださって、感想を書いていただきまして
本当にありがたいなと思っています。

毎週、どこかの山に向かわれている、クロちゃんのようなわけにはいきませんが、
今年も、わたしなりに季節を追いかけて走り続けてきました。
そんな中で、クロちゃんとご一緒させていただいた、秘密の花園、イワウチワ遠足、
秋の遠足と、とても楽しかったです(*^_^*)

来年もどうぞよろしくお願いいたします。

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2012/12/31 21:30 - edit

keykunさんへ

keykunさん、こんばんは(*^_^*)
年の瀬の気ぜわしさは、何か追い立てられるようですよね。
わたしも、早めに片づけて、ラスト山行をしようと安曇野さんを誘ったのですが
却下でした(笑)わたしは、外に出かけるのが、すごく好きですが、安曇野さんは
どちらかと言うと出不精なので、なかなか連れ出すのが大変です(笑)

そんな安曇野さんも、keykunやshinさん、クロちゃんのお誘いならせっせと出かけて行きます。
今年は、本当にお世話になりありがとうございました。
来年も、ぜひ、またご一緒させてくださいね。
どうぞ、安曇野さんともども、来年もよろしくお願いいたします。

sizuku #N6d/9naE | URL | 2012/12/31 21:42 - edit

お二人占め、楽しめたね♪

しーちゃん、素敵な写真が並びますね。
不断の桜と蕾のアップの写真が良いですね♪
雪に埋もれたカエデもお地蔵様の写真も
お二人のしっとりした大原行きが感じられます。
大原行けて良かったね♪

お千賀さん #JalddpaA | URL | 2013/01/07 00:59 - edit

ちかちゃんへ

ちかちゃん、こちらにもコメントありがとう(*^_^*)
大原は、ちかちゃんが、行き先を教えてくれたから行けました。
もっともっと、遠いのかなと思ってましたが、思っていたよりも近く感じました。
それと、やはり人が少なかったのがゆっくり出来た最大の要因ですね。
ほんと、良い時に行かせてもらって、感謝でした。ちかちゃん、ありがとう(^o^)/

それと、三千院も、パンフレットやHPで見るより、実際に見た方が良かったです。
あの独特な佇まいや空気は、その場所に行ってみないとわからないね。
それも、やはり、人が少なかったからなのかもしれませんね。
写真は、ちかちゃんのように上手に撮れていませんね。
京都の社寺を撮ったら、ちかちゃんの右に出る人はいないと思います。(^_-)☆

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2013/01/08 00:53 - edit

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