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風立ちぬ

日々の想いを風に乗せて…

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いにしえへの扉 

大原と言えば三千院、長年訪れてみたいと思いながらも、比叡山麓に広がるのどかな田園風景の中に
建つ美しい古刹というぐらいの知識しかなかった。

そこで、パンフレットで仕入れた知識を少し^_^;
大原の地は、今から千有余年前から、魚山(ぎょざん)と呼ばれ、仏教音楽の発祥の地であるとともに
浄土信仰の聖地でもあるそうだ。
三千院の創建は、最澄上人で、比叡山延暦寺の建立の最、その草庵として結ばれたのが始まりだと伝えられている。

広々とした境内には、池を配した庭、『聚碧園』(しゅうへきえん)と、杉木立に苔を配した
『有清園』(ゆうせいえん)とがあり、庭園の中ほどには、国宝の阿弥陀三尊を安置した
往生極楽院(おうじょうごくらくいん)がある。

仏像や室内は撮影禁止だが、お庭は良いらしい。さっそく、池庭の『聚碧園』を撮ってみた。

窓越しに眺めるお庭もまた良い感じ。

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縁側にに出て、回り込んで、色々な角度でお庭を眺めることが出来る。

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緑に覆われたつくばいも、風流な感じ。風知草だろうか?

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池には、たくさんの楓の葉が沈んでいた。空も映りこんで、楓の葉が星のようにも見えた。
もっと、色のあるうちであれば、なお美しかったことだろう。

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まだ、一昨日の雪が残り、初冬の庭の雰囲気を楽しめた。

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こちらのつくばいはユキノシタが植えられている。絶え間なく流れ落ちる微かな水音を聞き、
しぶきに濡れるユキノシタを見つめていると、まるで自然の中の渓流の畔を思わせる。

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磨きこまれた床の上に、冬日が動く、もし紅葉の時期であったなら紅き葉が映りんだだろうか。

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ここから、靴を履き、苔のお庭へと出られる。
『わぁ~!!綺麗!ふかふかな感じよ!』と、アイリスが小さくつぶやいた。
まっすぐな北山杉が点在する庭に、一面に柔らかな緑の苔の絨毯が敷き詰められている。

屋根に雪を残した、往生極楽院の質素で簡略な建物が、木々の間に配され美しいなぁと思う。

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苔の上に、ころころと、杉玉が転がっている…これもまた風流

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マンリョウの朱い実

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杉の根元には、新しい生命の息吹

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根っこに沿って雪が残る

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日陰に残る雪に

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光がこぼれて、輝いた

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そんなのを、ただ、綺麗だなぁと眺めていた

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静寂の空間に、山茶花の淡い花色が優しく寄り添う

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この庭を、歩く人は、今、アイリスとわたしだけ。そして、その、苔の中に、小さな童を見つけた。

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誰が作ったのだろうか?いつからここにあるのだろうか?苔むした童たち
三千院のホームページにもパンフレットにも、どこにも詳細は載っていなかった。
ただ、“わらべ地蔵”とだけパンフレットには書かれていた。

頬杖をついて、腹ばいになって足をバタバタさせているようなしぐさのわらべさん。
お顔は、ちょっと大人びているかなぁ^_^ でも、三等身は、やっぱり幼子のようだ。
かかとが、とっても愛らしい。なんだか、孫のてっちゃんを思い出した。


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こちらは、寄り添って、何かささやき合っているようなわらべさん。
苔のお庭に、埋もれてしまいそうなくらい溶け込んでいる。
じっと見ていると、物語の世界にいざなわれていきそうな感じ。

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杉の木の根元で、小首をかしげ、手を合わせているわらべさん。
そのお顔は、伏せ目がちにはにかんでいるようにも見える。うっすらとほほえみを浮かべ
誰かを思っているのかな。ずっと以前、ちかちゃんのHPでみたわらべさんにやっと出逢えた(*^_^*)

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こちらのわらべさんは、すっかり苔に埋もれてしまった。
よくよくみると、ほんのわずかにお顔の表情が見てとれる気がする。
笑っているのかな?池のほとりで、あなたは何年ここでこうして佇んでいるの?
そっと、苔を落として、そのあどけない笑顔をもう一度見せてほしいなと思う。

わらべ地蔵さんのまえの、ヤブコウジの小さな赤い実が何だか愛しい… 

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『おかあさん、凄い!凄いよ!ああ、なんてすばらしい…』
わらべ地蔵さんに向き合っているわたしを、アイリスが呼んでいる。振り返ってみると
アイリスは、往生極楽院の前に立ち尽くしている。

わたしは、アイリスのそばへと駆け寄った。そして、アイリスが見たものにわたしも息を呑んだ。
アイリスの鼓動が、ドキ、ドキっと伝わってくるような気がした。
いいえ、それは私の鼓動だったかもしれない。それは、神々しいとしか言いようがない光景…
薄暗いお堂の中に、阿弥陀三尊像が、静まり返った空間の中に鎮座していた。

わたしたちは、言葉を失くしてしまって、黙って靴を脱ぎお堂の中へと入って行った。
小さなお堂に対して、大きな阿弥陀三尊像を収める工夫として、天井を船底型にしてあるのだそうだ。
立派な阿弥陀如来像を見上げると、まるで目線が合うような気がして、何とも言えない安らぎを覚えた。
両脇に控えた、観音菩薩と勢至菩薩は、「大和座り」という少し前かがみになるような姿勢で座っていて
慈悲深い眼差しで見つめている。

わたしたちは、ご朱印をいただき、外に出てやっと言葉を交わした。
『わたし、ここに来れただけで、今回の旅が完結した気がした。このまま帰ってしまっても
いいとさえ思えるくらい、感動したわ。』と、アイリスがつぶやいた。
そして、すかさず、『でも、まだ、帰らないけどね(^o^)』といたずらっぽく笑った。


わたしも、同じ気持ちだった。仏像の良さって、やはり、その安置されている環境が大事だと思う。
悠久の時を、たった今、あの小さなお堂の空間の中で共有することが出来た気がする。
なんて、贅沢な時間だったろう…わたしたちは、満足して歩き出した。


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振り向いて、望遠で撮ってみました、雰囲気が伝わるでしょうか?

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わたしたちは、苔の庭をもう一度楽しんで、『有清園』後にしました。

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帰り際、ふと、円融蔵(えんにゅうぞう)の前にあるポスターが目に留まった。
円融蔵は重要文化財を展示しているが、なんと往生極楽院の舟形天井の復元模写を展示してあるそうだ。

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“宇宙より深い極楽のグラデーション 
八百五十年という時空に、心に染みる青が隠れていたなんて”

このキャッチコピーにやられてしまった。もちろん、早速見学することに…
『ああ、なんて綺麗な青…』もう、感動で言葉になりません。
それがレプリカであることも忘れるくらい、心を打たれました。
八百五十年の時空を超えて、その美しい世界に触れることが出来たのだと思うとなんてすばらしい。

本当に宇宙と言う言葉がぴったりで、心に染みわたりました。

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今の往生極楽院の舟形天井は、長い年月に黒くすすけたようになっていて、こんな美しい青が
隠されていることなど、全く分からないけれど、ほんのわずかなひと隅から、このように
復元される技術を素晴らしいと思った。阿弥陀三尊像は、このような美しい天井のもとに
鎮座していたのだと思うと感慨深いものがあった。

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わたしたちは、感動を口にしながら、素晴らしかった三千院を後にした。
アイリスじゃないけれど、このまま帰ってしまってもいいとさえ思えるくらい満足していたが、
せっかくなので、勝林院、宝泉院、実光院、も見学することにした。
美しい庭園を拝観しながら。お抹茶をいただく、これも魅力的だった。(^_-)


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長くなりました。最後まで読んでくださってありがとうございます。
次は、静寂の時 に続きます。


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コメント

No title

あの広いお庭を二人じめですか、いい時に行かれましたね。
昨年の紅葉、人が多いもののそれはそれで良かったですが
やはり人が少ない静寂な時を過ごすというのは、代え難いですね。
写真を見る限りでは、苔も美しく淡雪が残るお庭はこれまた格別に美しい。
冬の京都旅、これからの展開が楽しみです。

私も娘を誘ってまた行きたいのですが、流石に大学受験じゃ春まで動けません。

kan #5wY3J9rw | URL | 2012/12/26 02:33 - edit

No title

いいですね、大原の里。
やっぱり、想像していたような風景に出会えました。
苔むした庭や軒先の点描、カメラを向けた心根が何となく
分かるような気がします。
結城紬に塩瀬の帯の女性、往生極楽院の片隅に佇んでいま
せんでしたか?

翼 #ZGMDThxQ | URL | 2012/12/26 08:44 - edit

こんばんは

京都の旅、 まとめて拝見。 伝えたいものが写真から伝わってきます。 うまく撮られていますね。 撮影技術云々ではなく、伝えたいという気持ちです。 !(^^)!
素朴な感じのお寺、苔むした庭園、 静寂のなかの雪、 何とも言い難い素敵なお地蔵さん、 すべてがお膳立てしているようです。 そしてsizukuさん親子でその雰囲気と感動を共有されたのは素晴らしい。 いつもでも心に残るでしょう。 \(^o^)/

jetstream777 #- | URL | 2012/12/26 20:51 - edit

kanさんへ

kanさん、こんばんは(*^_^*)
なかなか、ご報告が出来ませんでしたが、一気にいきます(笑)
kanさんがいらっしゃった三千院は、美しい紅葉の季節でしたね。
あの苔のお庭に、楓…さぞ素晴らしいだろうなと思います。その季節にもいつか訪れてみたいです。
今回のわたしたちは、あのお庭を二人占めという、贅沢な体験をしました。
そして、終わりゆく季節の侘び寂びを堪能することが出来ました。
kanさんも、また、来春あたり、娘さんとの京都旅が実現できそうですね(*^_^*)
京都は、気の合う人と、ひとりより、ふたりが良いみたいな気がしますね。

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2012/12/27 01:34 - edit

翼さんへ

翼さん、こんばんは(*^_^*)
コメントありがとうございます。
翼さんも大原の里に行きたいとおっしゃっていましたね。
静かな、素敵な、所でした。もう少し時間があったなら、あの里道を辿って寂光院まで行ってみたかったです。
今回は、季節がら、ぜいたくすぎる大原を堪能できました。なかなか上手に撮れませんでしたが、
少しでもお伝え出来たのなら良かったです。でも、翼さんならどんなふうに撮るのだろうと思いました。
きっと、素敵に撮られるでしょうね。

結城紬に塩瀬の帯の女性ですか?…男性は探してしまうんでしょうね~(*^_^*)

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2012/12/27 01:44 - edit

jetstream777さんへ

jetstream777さん、こんばんは(*^_^*)
さっそくご覧いただきましてありがとうございます。
拙い写真ですが、伝えたいものが伝わりましたか?
写真の中から「気持ち」を汲んでいただけて、とっても嬉しいご感想です~♪

娘とは、感じ方が似ていますので、一緒にいると共有できると言う感覚を味わえます。
相乗効果で感動が倍になる気がします。ありがたいことだなぁと改めて思いました。
娘との二人三脚の旅、あと何回一緒の旅を楽しめるか判りませんが、
これからも、良い想い出を残していきたいです(*^_^*)v

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2012/12/27 01:54 - edit

No title

この時期は、観光客も少なくて
じっくり見られるのでしょうね。
紅葉の季節だったりすると
ただただゾロゾロと流れてしまうのに
お庭を楽しみ、石仏の一つ一つと語り合い
落葉や、苔の息吹まで聞こえるような
感動を覚えますね。(^^)

nousagi #h5XkFFxg | URL | 2012/12/27 11:06 - edit

nousagiさんへ

nousagiさん、こんにちは。長いレポをご覧いただきましてありがとうございます。
平日のシーズンオフと言うことで、こんなに静かな時間を持てたこと、得した気分でした。
翌日の祇園・清水は、たいへんな混みようでしたから、場所が大原で良かったのかも知れません。

本当に、自分のペースで見学できるのは嬉しいですね。
わたしたちの場合、呆れるくらいゆっくりかも知れませんが…(笑)

丁寧なコメントをありがとうございました(*^_^*)

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2012/12/27 16:24 - edit

独り占めみたい♪

私も以前、人の少ない三千院を経験したことがあるんですが、人で溢れている三千院とは、違うお寺かと思ったくらい、凛とした静かなそして優雅な三千院に感銘を受けました。
しーちゃんは初めての三千院参拝で、本来の三千院を実感出来て、最高でしたね♪

高い木々越しの往生極楽院の写真、良いですね。
私も大好きなビューポイントです。
 
しーちゃんの丁寧な写真、一つ一つから、三千院の落ち着いたしっとりした感じが出て、素敵ですね。

お千賀さん #JalddpaA | URL | 2012/12/29 01:03 - edit

ちかちゃんへ

ちかちゃん、コメントありがとう(*^_^*)
本当に、紅わかります葉の時期は、パンフレットを見ても素晴らしい景観なのが判りますね。
それだけに、参拝の観光客も多いことでしょうね。静かな三千院を見るためには、早朝一番で見るのがいいのかもしれないね。
今回、紅葉はなかったけれど、苔の美しさに感動でした。そして、うっすらと残る京都の初雪…最高だよね。
これ以上望んだら罰があたりそうです(笑) ちかちゃんが言う、三千院本来の美しさを、まだ、一度目のわたしたちは
十分味わえなかったかもしれませんが、とっても満足でした。
アイリスは、もう、このまま帰っても良いくらい満足だと言ってましたよ。

色々行きたいところはあるけれど、もう一度、三千院を歩いてみたいです。そして、次回は寂光院にも行ってみたいです。

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2012/12/29 18:57 - edit

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