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風立ちぬ

日々の想いを風に乗せて…

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白馬岳の朝 

夜半に2度ほど目覚めると、自分が今、2900メートル近い稜線の小屋に
いることを思い出しました。
小屋の明かりはすっかり消えていました。9時ごろ外に出た時は、
まだ小屋の灯りがあったけれど,今頃は、もう、
月と星明りだけの世界でしょう。
3000メートルの夜の色はどんな色をしているのかしら?

夜風はどんな音色を奏でているのかしら?空は深い海のようなのかしら?
星は、さんざめきながら彼方から、瞬く光を降り注いでいるかしら?
夜露はしっとりと花や草に降りて結んでいるのかしら?

雪渓は白く輝いているのかしら?
遠くから聞こえてくる音は、万年雪の滴りでしょうか?

ずっと、想像の世界で思い描いていたことを、実際にこの目で見て、この耳で聞いて、
この頬で感じ、体ごと全部で確かめてみたくなりました。
でも、どうしたことでしょう…体中が痛くて起き上がれないのでした。

これがテント泊なら、入り口から顔を出せば見えるんだろうなと思いました。
這ってでもいいから、外に出てみたい…と、そんなことを考えているうちに、
いつのまにか、また深い眠りの底に落ちていきました。

ずっと憧れてきたのに、白馬岳の夜を感じたかったのに、もったいなかったな…

三度目に周りの気配に目覚めたら、もう早立ちする人たちが起きだして身支度をしています。
わたしたちも3時半に起きて、身支度をし空身で中腹まで上り、ご来光を見ることにしました。

もうすでに東の空は、一条の薄い虹色のベールが、まるで空を流れる川のようにどこまでも
続いていました。

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一面に湧き上がった青灰色の雲海と深い藍色の空に引いた一筋の紅の様でもありました。
空の色は刻々と変化し、透き通るような色合いでだんだんと明るくなっていきます。

深い藍色からコバルトブルーへのグラデーションを見ているよう…
明けゆく天空のドラマは、宇宙の色、人間の言葉なんか陳腐に思える…
わたしは言葉を失くして、ただ見つめていました。

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振り返れば、まだ、黎明の残月が空の高みに昇り、薄明りの中で剣岳は雲海の中に
浮かんだ孤島のように見えました。

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やがて、光の帯の一部が、ゆっくりと輝きを増していき、金色の太陽が昇って行きます。
雲海の彼方に、昇る朝日は本当に神々しく何度見ても日の出のドラマには感動します。

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周りには、どんどんと人が登ってきて、みなさん、感動に顔を輝かせていました。
山座同定に詳しい方が、あれが、富士山、あれが槍ケ岳…そんな風に説明している声を
聞きながら、わたしも目で追いました。

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振り向けば、モルゲンロートに染まる剣岳、そして立山連邦
柔らかなピンク色の雲海に浮かぶ山容は、本当に美しくて何枚も写真を撮りました。

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モルゲンロートに染まる杓子岳から続く白馬鑓ヶ岳、その先には唐松岳
五竜、鹿島槍ヶ岳と続く、北アルプスの遥かな主稜線です。

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手前の丸山の頂の上で、剣の雄姿を眺めている人たちの姿が小さな点になって見えます。
朝日が、その人々の立つ山頂を照らし始めました。
鮮やかなそして暖かなオレンジ色の光が包んでいくようで、幸せな気持ちになりました。

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そして、白馬岳の山頂を目指す人々の列にも神々しい光が照らし始めました。
頂へと続くその道は、まるで金色の道のように見えて、わたしはため息が漏れました。

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真ん中より少し下辺りにいる人の上に見えているのは富士山です。

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山頂小屋と、その向こうの朝の景色です。

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足元の岩場に咲いた花たちは、朝露を含んで健気に咲いています。
やはり、オレンジ色の光の中で、花の色はより深みを増したように見え、
その朝露が七色に輝いていました。わたしはしゃがみこんでシャッターを押しました。

朝露に濡れたチシマギキョウのブルーが目に沁みます。

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こちらはイワギキョウです。チシマギキョウと似ていますが、こちらの花には
白い産毛がないので区別できます。

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タカネシオガマの群落はいたるところに咲き乱れて、その花色が一段と輝きました。

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もう、安曇野さんは下へ降りて行き、早く来いと呼んでます。
わたしは、朝露に濡れた花々を、マクロでゆっくり撮りたかったのですが、後ろ髪を
引かれる想いで、やっと立ち上がり、安曇野さんの後を追いました。

短い夏を謳歌する高嶺の花たちは、朝の光と朝露を体いっぱいに受けて微かに揺れていました。
ああ、この花たちの姿を目に焼き付けておこう。

愛らしいタカネツメクサもキラキラ♫

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そして、チングルマの花穂は、朝露が虹色に輝いていました。

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朝食の時間も順番待ちなので仕方ありませんね。名残惜しくも下山しました。
食堂には長い列が出来ていましたが、小屋のスタッフは手際よく、まめまめしく動いて
上手に誘導してくれます。あまり待つこともなく食事を美味しくいただき満足でした。
山の朝に、こうして暖かいご飯が食べられるって幸せですね(*^_^*)

わたしたちは、身支度していざ出発です。安曇野さんは、頼まれて何人もの方たちの写真を
撮ってあげていました。冗談交じりに、笑顔で軽口をたたいている姿…
そんな無邪気な夫の姿も微笑ましくて、わたしは傍らで見てました。

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すると、安曇野さんは、『すいません。わたしたちのも一枚撮ってください。』と、
青年にカメラを渡していました。二人して白馬山荘の前で写真に納まりました。
夫婦で、苦労して登った白馬岳の朝は、清々しく輝いていました。

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すいません。長くって^_^;あと、2回ぐらいで終わるでしょうか?
よろしかったら、最後まで、お付き合いくださいね(^o^)/
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category: 森・山

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コメント

素晴らしい朝

今回も「わ~」{すごい~}美しいわ~、とPCに向かい、独り言を言いながら、見せてもらいました。

こんな朝があるんだね。
チシマギキョウとても素敵なお花ですね。

はるか #3v9IlUEY | URL | 2012/08/18 23:57 - edit

はるかちゃんへ

はるかちゃん、一番乗りでコメントありがとう(*^_^*)
朝だけで、こんなに長くなっちゃって…^_^;

でも、喜んでもらえて良かった~(*^_^*)
ちょっと写真の画素数を抑え過ぎて、発色が悪くなりましたが、
大きな写真は、もう少し色が綺麗です~♪

時間がかかっても、デジブックにしてみますので、大きな写真で見てくださいね。
はるかちゃん、それよりも、実際に見に行こうね(^_-)
わたしが、サポートしますから。

チシマギキョウ、ね~♪綺麗でしょう~ヽ(^。^)ノ
一緒に見ようね♪

コメント、そして、いつも見てくれてありがとう。

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2012/08/19 00:39 - edit

まさに夢叶う時

18歳の夢が正夢になりましたね。よく頑張りましたね!
sizukuさん よかったですね。おめでとう!
毎回のレポ 感動しながら拝見しています。
夢や憧れを持ち続けることの大切さを共感しています。

そして、その夢の実現には、試練が待ち受けているのですね。
登りのレポもハラハラドキドキでしたが、
下山のレポも楽しみのような・・・心配のような・・・

こいちゃん #HdSy5Q9E | URL | 2012/08/19 07:03 - edit

こんばんは

おきようとしても起きられない・・・よくわかります。
12時間も歩き続けたのですから・・・
でも素晴らしい夜明けのシーンを見られて何よりでした。

「剣岳と月」の写真・・・感動しながら拝見しています。

続きはどんな苦難が待っているのでしょうか。
ドキドキしながら待っています。

keykun #Z4cD5ATI | URL | 2012/08/19 19:50 - edit

こいちゃんへ

こいちゃん、こんばんは(*^_^*)
毎回、共感しながら見てくださってありがとうございます。
夢が叶うって、きっと、長ければ長いほど、困難ならば困難なほど
感動も大きいのですね。今回の山旅のすべてが今は愛おしいです。

いつも暖かく見守ってくださり、応援してくださってありがとうございます。
こいちゃんやジークさんがいてくださって、わたしは幸せ者です(^_-)

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2012/08/20 21:46 - edit

keykunへ

keykun、こんばんは(*^_^*)
毎回、感動を共有しながら読んでくださって嬉しいです。
「続きをドキドキしながら、待っています。」そんなふうに、言ってくださってありがとうございます。
いつも、だらだらと書いてしまい、読んでいただくには、もっと簡潔に書くべきかなぁと思ったり…
でも、keykunのように、読んでいただける人がいてくださることに感謝です。
残りも、頑張りますので、また見てくださいね~(^_-)

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2012/08/20 22:04 - edit

美しい!

自分が追い求めてる物があまりにも、ちっぽけなものに感じられて
しかたない、美しさですね。。。
太陽って、朝な夕なに美しくまるで日の出から日没までに
喜怒哀楽のドラマを見せてくれてるみたい。

高山植物の凛とした美しさにも思わず息をのんでみてしまいました。。。

sizukuさんのストーカーのように足跡を辿りながら、ハナネコノメとレンゲショウマを
この目で見ることが出来て感激です。。
いつかは、私も白馬へ・・・・・行ってみたいものですが・・・
さすがに、じゃぁ来年!とは思えませんねぇぇ。。。
御嶽山で精一杯なんですもん。
でも素敵なお写真、本当にありがとうございます。。
sizukuさんの写真で充分行ったつもりになってる、私でありました^^;

日曜日は、大変お世話になりました。
また是非お声掛けくださいね♪

はなはな #- | URL | 2012/08/21 22:35 - edit

はなはなちゃんへ

はなはなちゃん、長いレポを見てくださってありがとう(*^_^*)
>自分が追い求めてる物があまりにも、ちっぽけなものに感じられて

大自然を目の前にすると、あまりにも大きくて、美しくて、非日常で…
でも、それはそれで、素晴らしく、上を見れば切りがなく、追い求めようとしても
なかなか、そうはいかないものです。

はなはなちゃんが大切にしているもの…なによりも好きと思えるもの、
とっても夢があって癒されるもの、きっと、それが一番素敵なんだと思いますよ。

わたしも、夏になるとちょっと冒険したくなるけれど、やっぱり落ち着くのは、
奥多摩の森かも知れないです。
日の出のドラマは、御岳山でも素敵に見えるよ。北アのそれとは違うけれど、
星も綺麗に見えるよ。ぜひ、行ってみてください。

レンゲショウマ女子会はお疲れ様でした。
良かったら、野菊が楚々と咲く、秋の渓谷を歩きましょうか。
野菊にもたくさんの種類があるんですよ~(*^_^*)v

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2012/08/22 18:47 - edit

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