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風立ちぬ

日々の想いを風に乗せて…

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ひっそり吾野宿界隈 

吾野宿という言葉につられて、駅前の案内板を眺めた。
まず、観音岩窟というのが気になって、線路沿いに建つお寺に向かった。
山門に貼られた立春大吉という護符が良い響きで、素敵だなぁと眺めていたら、
とても品の良いご年配の女性に声をかけられた。

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『あらあら、お地蔵様のお顔が隠れてしまったわね。』
そんなふうに、おっしゃって、門前の六地蔵の一番端のお地蔵様のお顔にかかった
赤いよだれかけを直されていた。
ここのお寺の奥様のようで、このお寺は、関東札所三十一番のお寺だと言うこと、
最近、屋根を葺き替えたことなど教えてくださった。
お庭には、古い鬼瓦が置かれていたり、釣鐘が置かれていた。

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白い砂を敷き詰めたお庭にはカタバミの花が群れていた。

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昔の屋根の瓦が花に埋もれてオブジェのように…

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こちらは古い鐘

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わたしが、観音岩窟のことを尋ねると、行き方を丁寧に教えてくださった。
『この線路づたいにしばらく行って、踏み切りをわたってください。
そうするとね。案内板がありますから、山道をしばらく登って行かれると、
朱塗りのお堂があります。
その扉を開けて中に入ると、センサーが働いて、観音様のお姿が見える仕組みに
なっています。今日は、お天気がよろしいから、きっと気持ちが良いと思いますよ。』
穏やかな笑顔と、誠実な話しぶりが、とても気持ちの良い方だった。

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わたしは、お礼を言って、歩き出す。
線路沿いには、何軒かお宅が並んでいて、おじいさんが植木の手入れをしていたり、
わずかな土地に、いくつかの野菜の芽が出ていたり、葉唐辛子の赤い実が艶やかに
実っていたりしていた。
自分たちの食べる分だけを植える。こんな慎ましやかな暮らしぶりをいいなぁと思う。

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お部屋に、画架のあるお宅があった。庭には石膏の彫刻だろうか不思議な像があった。
手作りの案内板が、とてもかわいらしかった。絵画教室をしているお宅のようだ。

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山に抱かれたような小さな踏切、秋の陽だまりが心地良かった。
そこにやってきた電車は、わたしが子どもの頃に乗ったレッドアロー、
白い車体に赤と緑のラインがはいっている。すごく懐かしかった。

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川沿いの細い路地を歩いて行くと、古い街並みが現れる。
まるで、一昔も二昔も前の世界に迷い込んだかのようだ。

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こんな裏木戸、昔の家にあったなぁ。

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小さな路地を曲がると、小さな神社

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そして、線路の下の小さなトンネルを抜けて坂道を登れば…

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忘れ去られたような、小学校の跡地が現れた。

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小さな校庭に佇む二本の樹、ポプラの樹かな?
この校庭に子どもたちの歓声が溢れていたのは何時の事だろううか?

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しばし、時が止まったままのような跡地で、わたしは、ちょっと、ぼんやりしてしまった。
ポプラの樹の上には青空に白い雲が浮かび、周りの山々が見渡せる気持ちのいい場所だ。
年月を経た枝垂れ桜の古木が、静かにたたずんでいる。
どんな学校だったのだろう?見てみたかったと思った。

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同じ、吾野の南川小学校は、今も高台に校舎が残っている。
こんな校舎だったろうか?いや、もっともっと小さい校舎だったのじゃないかなと思った。

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小学校の跡地を下り、古い街並みを散策すると、おせんべい屋さんが目に入った。
手焼きのお煎餅でも買おうかなぁと、ふらっとお店の中へ入ると、またまたこちらの
店内も、古いモノたちが、いまもなお健在で、燻銀のような光を放っていた。

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この飾棚も、この箪笥も、骨董屋さんが訪ねて来ては譲ってほしいと言われると言う。

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『でも、これは売り物ではないから。うちでは、まだまだ現役で使っているモノだから。
売れないんですよ。この引き出しなんて、すごく重宝しているんですよ。』
と、奥さんは話してくれた。凄く、良いお話しだなと思った。
古い家具たちも、どこかに飾られるより、こうして使ってもらえて喜んでいるように見えた。

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「とても、懐かしいです。子供の時、近所のお店に行くと、こういう入れ物があったわ。
古い物を、こんなにも大切に使ってあげてるのに感動ですよ。」と言うと、
『古いものがお好きですか?良かったら、家の中も見ますか?』と、奥さんは裏のお部屋も見せてくださった。

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そこには、代々、使っていると言うおせんべいを焼く器具が置かれていた。
今は、息子さんが焼くそうだが、ご飯の時以外、ほとんど付きっきりで焼いているそうだ。
なんだか、凄い物を見せていただいた気がした。

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奥さんにお礼を言って店を出た。
今回の目的の一つ、「浅見茶屋さん」に向かった。
このお店も、おばあちゃんの代から始まり、そのおばあちゃんの意思を継ぎ、
お孫さんの青年が店を切り盛りしている。
住居だった古民家を改装し、古い家具などを大切に残しながら、新しいエッセンスを
盛り込んだ、不思議なお店だ。ご家族総出で、心のこもった接待をしてくれる。
裏庭には、まだシュウカイドウの花が咲き、離れのトイレにもジャズやクラッシクが流れる。
ここのおうどんは、本当においしい。子供の頃、父母と一緒に来た事があるのだが、
その時は、おばあちゃんが健在で店を切り盛りしていたのだった。

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数年前、偶然、この店に再会し、以来、年に何回か訪れる。
彼は、覚えていてくれて、いつも嬉しそうに挨拶してくれ、帰る時には店先まで出てきて
姿が見えなくなるまで見送ってくれるのだった。

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吾野の人は、素敵な人がたくさんいらっしゃると、今回、ますます、好きになったのだった。

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この後、高山不動寺を訪ねましたが、ながくなりましたので続きは、また。

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category: 里山

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コメント

吾野

こんにちは、usaです。

吾野宿、決して時が止まっているいる訳ではないのだけれど、何故か懐かしい景色を見ているような気持ちで読ませて頂きました。

「吾野」という文字を目にしたとたん、遠い日が思い起こされました。小学校の林間学校や高校の書道部の合宿が行われた「子の権現」へ行った時通った場所だと。彼方に眠っていた記憶が水煙を上げて浮き上がってきました。

sizukuさんは、訪れた先の地元の方と必ずお話しを交わされるのですね。通り一遍の挨拶でなく、きっと心を込めて相手のお話を聞かれるのでしょうね。その気持ちが地元の方にも伝わるから、お話しが広がって新しい発見に繋がるのですね。

一つ一つの事をとても大切に積み重ねていく、丁寧な生き方に教えられることが多いです。

こちらのブログに出逢えたことを幸せに思います。

usagisan #- | URL | 2011/10/31 15:32 - edit

usaさんへ

usaさん、こんばんは(^^♪
子の権現に、行かれた事があるのですね。
わたしも良く、10代のころ歩きました。
いつか、北アルプスに行きたくて、足慣らしのつもりで、あの辺りを歩きまわていました。
あの頃は、早かったんですよ。その代わり、何にも見ていませんでした。
ひとつひとつ丁寧に見るようになったのは歳を重ねたからでしょうね。
子の権現に上る中腹に浅見茶屋があります。
とても美味しいですから、もし、行かれることがあったら、お勧めです(*^^)v
拙いサイトですが、出逢えて良かったと言っていただけるのは、とても嬉しいです。

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2011/11/01 01:28 - edit

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