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風立ちぬ

日々の想いを風に乗せて…

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5月の小さな旅…1 

吉川英治記念館

青梅に住みながら、吉野梅郷には2回だけしか行った事がない。
なぜかというと、梅の花が咲く頃の人の多さや車の多さに行こうという気が起きなかったのだ。
それでも、過去に訪れた2回は、長閑な景色に魅了されよい場所だと感じていた。
いつか、ゆっくり散策したいと思いつつ、わたしの気持ちはいつも山へと向かっていた。

梅郷にある吉川英治記念館も長いこと訪ねたいと思いつつ後回しになっていた。
今回、訪れてみようと思ったきっかけは、わたしのブログを読んで、名栗や青梅に
興味を持ってくださり、このGWに訪れてくださったはなはなさんのブログだった。

はなはなさんは、青梅に訪れる際に、吉川英治記念館にも立ち寄られ、
その時の様子をブログに綴られていた。
そう言えば行ってなかったなぁ…そうだ、わたしも訪れてみよう。そんな気持ちに
なったのだった。

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遅ればせながら、初めて訪れた吉川英治記念館は、美しい新緑の季節だった。
わたしは、通りに面した細い路地を曲った。「ああ、いい感じ!」
もう、その路地を曲ったとたんに、時間旅行の扉が開かれた感じがした。

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シックな黒塗りの板塀、そこに続く細かな格子戸。窓ガラスに映る新緑の木々。

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アヤメが、すくっと咲いている路地。
二人が並んで通ったら、道幅がもう、いっぱいになってしまいそうな細い路地が山へと向かっている。

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涼やかな新緑がそよぐ庭へと門をくぐる。
母屋へ続く小道と、庭園を巡る小道とがあったが、迷わず庭園に続く小道を選んで歩き出す。

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赤い緋毛氈の椅子も、風情があって、写真に撮りたくなる。
梅の花形の窓も、おもしろいな…と思って写した。

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楓の赤い新緑が、浅い緑の新緑や、深い緑の苔の色と美しいコントラストを見せている。

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黒花マンサクという樹が花を付けていた。(もしかしたら実なのかも?)
黒百合とか、チョコレートコスモスと同じように、花のイメージからは程遠い色目なのだが、
なんともいえないシックな色合いが、いいなと感じるのが不思議だ。

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楓の翼果が新緑の葉に映える。微妙な薄紅色がとても好きだ。

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茶色の新緑の中の翼果もまた、風情ある金色…

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わずかに残った赤い実に木漏れ日が遊ぶ

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柊の実は、翡翠色…

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ちろちろと木洩れ日が通う道…
そんなに大きくはない庭にはたくさんの樹木が繁り、何種類もの山野草が花を付けていた。

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都忘れって、綺麗な名前…
子どもの頃、家の庭に咲いていて、薄紫の花色が、わたしはなぜか好きだった。
母にその名を尋ねて、なおさら好きになった。
小4ぐらいの頃だから随分、おませな?子どもだったな…(笑)

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こちらは、踊り子草、この名前も好きだ。
たくさんの踊り子たちが踊っているように見えると言うのだが、
わたしは、踊り子草の名前から連想するのは、川端康成の伊豆の踊子の一節だったりする。

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二人静…この名前も好き。一人静も好きな名前。
でも、不思議、ヒトリシズカの花は、春先の日だまりに、たくさん群れて
咲いていて少しも淋しそうではないのに、
フタリシズカの方は、ほっそりと小さな花穂が寄り添って、木陰にひっそりと咲いている
寄り添っているのになぜか淋しそう…

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海老根蘭、黄と白の二種…何となくハクサンチドリに似てるななんて思う。
蘭の魅力って良く判らずにいるのはわたしだけでしょうか?

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わたしはすぐに花を写すのに夢中になってしまう。
スポットライトのように花々を映す木洩れ日の感じが本当に素敵なのだった。

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母屋や庭を見下ろすように小高くなった場所には二本の椎の樹が聳えていた。
巨樹といえるほどではないが、立派な根と幹と樹幹を誇る素晴らしい巨木だった。

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この樹の根元にはたくさんの金襴が文字通り美しい黄色の花を付けていた。
パンフレットに吉川英治さんが、この2本の樹の間から見下ろしている写真があったが
きっと、この巨木を愛していらしたのだと思う。

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芝生にはニワゼキショウの可愛らしい小さな花も…

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チチブドウダンの緋色の花が、柔らかな新緑に、アクセントを添えて美しい。
小さな鈴のような花房を、5月の朝風が優しく揺らす…
しゃらんしゃらんとかわいい音色が零れそうだった。

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シャクナゲの花はレースのような薄く透ける縁取りがあって素敵

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良い香りのウツギには、春型のサカハチチョウがやってきて、
ビロードに星を散りばめたような美しい翅を広げていた。

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吉川英治が好きだったという書斎は、質素な洋館だった。開き戸の窓を開ければ
きっと、あの椎の樹が眺められたことだろう。

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緑の庭に向かう大きな扉を開け放てば、レースの白いカーテンを膨らませて、
涼やかな風が吹きぬけたことだろう。

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今はガラス越しに見ることしか出来ないが、愛用の眼鏡や辞書などが置かれていた。
ふと、そこに、思索に耽る文豪の姿が見えるような気がした。

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漆喰の白壁の紋様も、床に張り詰めたタイルの紋様も、粋で美しかった。

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母屋に続く渡り廊下も、小さいながら弧になった木橋で、床板や手すりに
施された彫りものに至るまで、繊細な工夫が凝らされていて、古い日本家屋の
美しさに感心してしまった。

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磨きこまれ、一点の曇りもないガラス窓の、微妙な歪みがゆらゆらと陽炎のように
光を柔らかく取り込み、庭の緑が映り込んでまるで透き通った水面のようだ…

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縁側もいいものだなぁと感じる。昔はどの家にもあったのになぁ…

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広い土間は冷やりと、ほの暗く、その暗さが、時の流れがそこここに
うずくまっている様な、そんな錯覚に落るのだった。
ほんの少し、ドキッとして、心臓の音が聞こえるような気持ちになりながら
わたしは外に出た。

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絶え間なく、微風に揺らぐ、しなやかな枝先に楓の若葉が、幾重にも重なり合い、
青空に薄く透けて溶け込みそうだった。
結葉のイメージを映したくて、わたしはしばらくの間、楓の葉を撮るのに夢中になる。
いくら撮っても、思うようには撮れなくて、ふと気付いたら悪戯好きの春風に遊ばれて
いたような気がした。わたしは思わずくすりと笑ってしまった。

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小さな青梅の実、斑入りの綺麗な葉の下に隠れたユキザサの白い花…
名前は知らない青い花…
すっかり長居をしてしまった。わたしは、門を出て、散策を続けた。

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さっきの道よりもさらに細い小道が、草原に細々と続いている。
人一人、いいえ、猫一匹が辿るのにちょうど良さそうな道。

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イチョウの若葉が可愛らしく繁る樹の根元には、クサノオウの黄色い花が群れていた。
手入れの行き届いたお庭に咲く花も素敵だけれど、やはりわたしは、飾らない野の花が好きだ。

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道端の草むらに生まれたままに群れて咲く、こんななんでもない風景を切り取ってみたい。
こころのままに…そんな写真でありたいと願ったりする。

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細い路地の外れでシランの花が見送ってくれた。

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細い小道は、小さな神社へと続いていた。
石の小橋、木陰の草の中に取り残されたようなベンチ
お祭りの時には、神楽でも舞われそうな古めかしい舞台

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そして、神社へと続く長い石段の先は、何があるんだろう?
その先の風景は、次回の散策にとっておこう。
わたしは、小さな時間旅行にピリオドを打ったのだった。

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コメント

しいちゃんこんばんは。
素敵な記念館ですね。たくさんの花々もかわいいこと。

踊子草というのですね。ほんとうだ。バレリーナの様。
花の名前を覚えながら見せていただいてます。

はるか #mauyLjdI | URL | 2011/06/06 00:03 - edit

はるかちゃんへ

はるかちゃん、こんばんは(^^♪
長いブログを読んでいただいてありがとう。
そんなには広くない記念館ですが、たくさんのお花とかあって、ゆっくりと時間をかけて見ました。
そして、記念館の周りも自然がいっぱいで、散策にはもってこいです。
はるかちゃんと一緒に、散策出来たら楽しいでしょうね。
お時間が出来ましたら、また遊びに来て下さいね(^O^)/

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2011/06/06 21:56 - edit

素敵ね~♪

吉川英治記念館がこんなところにあるんですね。 そして郷愁を感じる佇まい、可愛い山野草や野草のお庭、近くの神社や長閑な風景などと行ってみたいと感じるところですね。
私もこんなところでのんびりしながらお花を撮ってみたいなぁ♪

そうそう青いお花は「チョウジソウ」って言います。
去年京都や箱根の植物園で山野草群のお花のなかで見かけましたよ。

お千賀さん #JalddpaA | URL | 2011/06/08 10:59 - edit

ちかちゃんへ

ちかちゃん、こんばんは(*^^)v
見てくださってありがとう。相変わらず、撮った写真を端から並べてしまって長くなりました(笑)
だけど、はるかちゃんやちかちゃんは、きっと読んで下さるだろうなぁなんて思いながら書いてました。
だから、お二人にコメントいただいて嬉しいです。ありがとう♪

いつか、青梅に来られた時、ご案内したい場所です。とても静かで素敵な場所だと感じました。
お花がいっぱい咲く頃、一緒に歩きたいね。
それと、青いお花はチョウジソウですか。教えてくださってありがとう。
綺麗な色とひっそりと目立たない花姿に惹かれました。

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2011/06/09 02:17 - edit

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