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風立ちぬ

日々の想いを風に乗せて…

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鷹渡り 

長い事、イーハトーブの旅を綴っていたので、ちょっと古い日記を…
今年も鷹渡りの季節が来た。わたしは一度だけでも鷹の渡りを見れたらと願っていた。
10月3日、午前中だけ、ぽっかりと時間が空いたので、昨年と同じ天覧山へと急いだ。

天覧山の登り口にあるお寺、能仁寺の美しいお庭にちょっと寄ってみた。

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お寺の庭に咲く彼岸花の花…毎年、決まってお彼岸の頃に咲く花なのに
今年の暑さで遅れたのか今が盛りのようだ。

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楓の葉も青々と日に透けて輝く。

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最近、全く山歩きをしていなかったので、丘のような山なのに、山頂へ着くまでにすっかり息が上がっていた。
やはり、日々鍛錬だと思う…これじゃ、山に行けるようになっても巨樹に逢いに行けないなぁ。
そんなふうに思って立ち止まれば、がんばってと言うように
シオンの花が朝陽を受けて透き通るように咲いていた。

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頂上に着くと、もう、20人以上の人たちがスタンバっていた。
昨年、初めて訪れたわたしに、親切にしてくださった方々のお顔も見える。
みなさん、毎年、鷹の渡りを楽しみに登ってこられる方たちなのだ。
1年に1度、こうして、同じ目的のために集まってくる人たち。
鷹の渡りに夢を馳せ、憧れを空に求めて、見上げる人たち。
言葉は交わさずとも、みんなの想いは同じ。
ただ、この山頂で一緒に過ごす時間がとても温かく感じるのだった。

山頂に辿り着き、「おはようございます」と、挨拶も交わす間もなく、
みんなが双眼鏡で見つめる先に鷹の姿を見つけることが出来た。
すぐ頭上を2羽の鷹が旋回していた。と思ったが一羽はカラスらしい。

「あれは、サシバですか?」「そうです!カラスとサシバですね」
「あっ、ぶつかった!」「カラスも追いすがってるね」
「おお、どんどん、上がっていくよ。」「サシバ、きれいだなぁ…」
そんな会話を聞きながら、わたしは、慌てて双眼鏡で眺めたのだった。

上がサシバ、下がカラス

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黒っぽく見えるのがカラス。すぐ上に重なるように飛んでいるのがサシバ

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たぶん、こちらがカラスだと思う。カラスも綺麗に飛ぶなぁと思った。

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こちらは、サシバ。尾が開いていないのが特徴だろうか?

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これは、偶然撮れたもの、カラスの姿が良く判る。

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やがて2羽は旋回しながら黒い二つの点になるまで上空へと昇りって行った。

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そして最後は、サシバだけになり、そのまま大空を西へと帆翔して消えた。

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わたしは近くにいた野鳥の会の方に挨拶をした。
「おはようございます。今日は渡っていますか?」
『ええ、渡ってはいるんですが、遠くを渡っていますのでなかなか見れないですね。
今みたいに頭上を通ってくれると良いんですがね。』
「わたしは、登ってきて早々にサシバとカラスのバトルが見れてラッキーでしたね。」
『ああ、ご覧になれましたか?それは良かったですね。今年はあまり真上を飛ばないんですよ。』
そう言って、その人は過去12年間の記録だと言って、びっしりと時間や鷹の渡った数を記録したノートを開いた。

そんな事をポツリポツリと話したり、常連の方たちが話し合う声などを聞きながら和やかに空を眺める。
雨続きだったから、鷹も飛ぶ日を迷っているのかも…
今日は久々の上天気、晴れればまだ夏のように暑いが、上空は秋と夏のいきあいの空だ。

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見上げる空は、青く澄んで雲が綺麗だった。

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頂上の杉の木の梢をちらちらと、蝶が舞っている。
すると、『ああ、ナミアゲハだね。』と、そんな声が上がる。
こうして、鷹を待ちながら、自然の営みが目に飛び込んでくる。なんか、いいなぁ…

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わたしは、2羽の蝶が楽しそうに仲良く飛ぶ様を微笑ましく思いながらシャッターを押す。
『今年もアカホシゴマダラの幼虫がたくさんいますね。』
『だんだんと増えてしまって困ったものだね。』
そんな会話も聞かれた。教えてもらって、去年と同じエノキの葉を見ると、オオムラサキにそっくりな小さな角を持つ、緑色の幼虫が盛んに葉を食べていた。可愛い顔をしているんだけれど、大陸生まれのこの蝶の幼虫は繁殖力が強くて、同じ食草のオオムラサキなどの蝶を脅かしているのだとか、
こういう小さな自然の営みに気づける人たちって良いなぁと思う。

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遠くを渡る鷹の姿をいくつか眺めているうちに、すぐ上の空に一羽の鷹が現れた。
『あ、ノスリですね。羽の先が黒いのが良く判るでしょう?』
「本当ですね。翼の白い模様も見えますね。」

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『こうして、一周で、約500m高度を上げるそうですよ。上昇気流に乗って、十分な高さまで
高度を上げると偏西風に乗って目的の方角に滑空して行くんです。
上昇気流は陸地でないと起きません。だから、鷹は島沿いに海を渡って行くんですよ。』
そんなふうに教えていただいた。

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「ノスリって冬でも見かけますが、渡るものと渡らないものがいるのですか?」
『ノスリも渡りますよ。場所を移動して南下すると言った方が正しいかもしれませんね。』

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『サシバは、春に渡ってきて日本で営巣して子育てをし、秋に家族で渡って行く。
本来なら個体数は増えているわけですが、毎年、数はほとんど変わっていないと言われています。
自然淘汰されているわけです。それほど、サシバの生きていく環境は厳しいものなんでしょうね。』
穏やかに話してくださるその人の言葉に耳を傾けているうちにノスリはどんどんと高度を上げていった。

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そして、点のように小さくなって、西へと渡って行った。
わたしは、こんな風に空を見上げていられる事がなんだか無性に嬉しかった。

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今年は、昨年のようにたくさんの鷹が鷹柱を作り、帆翔していく姿は見られなかったが、
たとえ一羽でも、渡りが見られて嬉しかった。何だか心が大きく解き放たれたような気持ちになれた。
無事に渡って行ってほしいと思う。そして、また帰ってきてほしい。

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秋空にのんびりとトンボも翅を休めている山頂を、もう一度見渡した。
もっと見ていたかったけれど、みなさんにお礼を言って山を降りた。

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帰り道、一枝だけ、かすかに色づいた楓の葉が陽に透けて輝いていた。
鷹が渡ると、秋も本番になるんだなと思った。

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category: 森・山

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コメント

やっぱり天覧山に行かれたんですね。サシバやノスリを見れて、しかも撮れた!!!って凄いですよ!!蝶の飛びものもよく撮れてますね。私は天覧山に3回も行ったのに撮れたのはカラス君だけでした。(クシュン)でも気持ちの良い空間と時間を鷹病(笑)の方達と過ごせました。

こいちゃん #mVtElozE | URL | 2010/10/21 07:19 - edit

こいちゃん、おはようございます。
お返事が遅くてごめんなさい。
やはり、今年も天覧山に行ってしまいました。
午後から仕事でしたので、頂上にいたのは、ほんの短い時間でした。
でも、サシバとノスリの渡りが見れてラッキーでした。
こいちゃんも来年は双眼鏡持参でいかがですか(*^_^*)

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2010/10/26 07:38 - edit

タカの渡り見ることができたんですね。タカ柱は素晴らしい光景ですけど、1羽だけすーっと大空を流れていくもの感動的です。自然のスケール大きな営みを目の当たりにできる幸せですよね。
今朝のNHKさわやか自然百景で白樺峠のタカ渡りを放映していました。
ttp://www.nhk.or.jp/sawayaka/contents/program/2010/10/20101030_sirakaba.html
再放送もあるみたいです。

シュー #6AEdlCeU | URL | 2010/10/30 20:31 - edit

シューさん、こんばんは(*^_^*)
土日で、シューさん地方へ行ってきました。
お天気もあまり良くなかったので、見たかった山も見れませんでしたが、ツグミを見ました(^^♪
もぎ残した柿木に、数羽でやってきていました。他にも鳥たちをたくさん見ましたが、双眼鏡を忘れたので種類は判らなかったです。あと、Lタテハ、ベニシジミ、ヒメシジミ、ミヤマアカネを見ました。

1羽だけ、すーっと流れていく…シューさんのおっしゃること、判る気がします!

白樺峠は、鷹渡りの聖地みたいですね。
一度は行ってみたいです。
再放送を見てみたいです。ありがとうございました。

sizuku #a8vfL3MM | URL | 2010/11/01 01:30 - edit

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