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風立ちぬ

日々の想いを風に乗せて…

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小さな秋を見つけて 

9月24日、はるかちゃんを迎えて、奥多摩分校のプチ遠足に行ってきました。
行先は、彼岸花咲く、山上集落の栗平、青梅の隠れ里です。
今回、参加してくださったメンバーは、こいちゃん、こつこつさん、はるかさん、安曇野さん。
奇しくも、今春、小雪舞う栗平に出かけたメンバーでした。

台風20号が近づいていて、お天気は、曇りと雨マーク。
けれど、晴れ女2名と、京都からちかちゃんが、晴れパワーを送ってくれてます。
山から靄が立ち上っているので、お天気は回復すると読んで、どんよりとした空模様に小雨降る中、
小さな無人駅から奥多摩分校メンバーは元気に出発しました。

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『大きな桜の木ねぇ、花の時季に来たいなぁ…』とはるかちゃん。

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蔦の絡まる鉄橋の下をくぐって

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長閑な田舎道をてくてくと、おしゃべりしつつ…

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こんな踏切もいいでしょう?

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トランペットの大きな花が咲いていました。

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その中には、小さなハナグモが雨宿り。それとも、獲物を狙っているの?

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雨の雫をまとったニラの花、綺麗です。

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何の葉っぱか知らないけれど、クリスマスカラーで綺麗です。

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夏の名残りの朝顔の花が垣根に残っていました。

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畑の見事な大木に、鈴なりなのはナツメです。
雨が一時きつくなり、公民館の軒下で雨宿りさせてもらいました。

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二俣尾にある海禅寺と言うお寺にみなさんをご案内します。
このお寺はこの地方を治めていた豪族、三田氏の菩提寺として建立されたお寺です。
三田氏は、この寺の裏手にある辛垣山に居城を構えていましたが、北条氏に滅ぼされたそうです。
辛垣山には、辛垣城跡として石垣などの数々の遺構が残されています。


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立派な山門をくぐると、本堂が見えます。

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庭には、彼岸花が群生してました。

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彼岸花の上にある石塔は、代々の三田氏の墓標です。

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本堂には、美しい欄間がありました。山旅の無事を祈ってお参りしました。

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庭には、立派な楠木の巨木が二対あります。手前の木は枝垂桜です。

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仲間たちは、それぞれ、興味のある方向にうろうろ(笑)
そうこうしているうちに雨も上がりました。

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はるかちゃんが見つけた古井戸

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こいちゃんが見つけたオレンジ色の彼岸花

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こつこつさんが見つけた石仏

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そして、こいちゃんが見つけた裏山の彼岸花の群落、

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斜面に咲いた姿が見事です。

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山々からは、靄が上りだしました。雨が上がるでしょう。


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木彫りの獅子の眼の金色…これは、前回訪れた時に見つけました。


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参道の石段には、小さな秋、色づいた桜の葉っぱ。

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青梅線通過~♪(笑)

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さぁて!ここからが、登りですよ~(^^)
何でもない、民家の中の細い路地を通って、細々とした山道へと入ります。


あっ!柿の実♪

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あっ!シロバナリンドウ、見っけ!!

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あっ!母の思い出、ノウゼンカズラ

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山道に差し掛かると、早速、野の花が迎えてくれる。

アキノタムラソウ

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ツリフネソウ

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キツネノボタン

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マツカゼソウ

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オオショウマ

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ヤマジノホトトギス

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アレチノヌスビトハギ

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尾根に登り上げました。名郷峠。山の神が祀られています。

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鉄塔の立つ場所で、視界が開けました。

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オトコエシ(男郎花)オミナエシ(女郎花)の白花タイプ

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クサギの実(まだ、開いていませんが、開くと青い実が真ん中に一個できます)

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咲き残ったクサギの花

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カシワバハグマ、咲き出したばかりの綺麗な花でした。

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尾根道は、こんな感じに続きます。

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夏草が生い茂った中に、ススキの穂

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見渡せば、まだまだ緑の尾根道です。

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わぁ~♪ タマゴタケだよ~♪ 鮮やかなキノコが山腹にニョキニョキ、顔を出してました。

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濡れた斜面なので、降りるのは止めましたけれど、美味しいキノコだそうです。

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ツルリンドウの蕾です、

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ここから、栗平への細い山道を降りて行きます。
かなり急できつい下りですし、雨上がりなので慎重に降りて行きます。

林床にコアジサイの群落、花の時季は綺麗でしょう。そして、これからは
真っ先に黄葉して、レモンイエローの葉が綺麗だと思います。

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向かいの山肌は、広々とした草地になってます。植林されているようです。

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竹林が現れました。この時期の竹林は、新緑の季節、鮮やかな緑色になり“竹の春”と言い秋の季語になります。
反対に、春先の竹は、タケノコに養分を取られるので、枯葉を落とします。“竹の秋”と言い春の季語です。

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美しい竹林の尾根道を進みます。あまり人が通らないらしくクモの巣が多い事…
顔にかからないよう、棒で払いながら進みます。

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そして、竹林の向こうに、目指す栗平が見えてきました。

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何度見ても、この俯瞰が美しいです。

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青梅の隠れ里、栗平です。

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この小道の向こうには…

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桃源郷のような賢治の学校が現れます。

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急に陽射しが現れて、彼岸花も輝き出しました。

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今日は、賢治の学校の先生、Oさんは、お留守でした。お逢いしたかったのですが残念です。

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こんな、彼岸花の佇まいが好きです。

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二軒の小屋の前にはキクイモの花が咲いていました。

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わたしたちは、栗林の片隅をお借りして、お弁当を食べることにしました。
栗の実が落ちていて…ああ、秋だなぁ!

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木槿の花が、咲き残っていますね。

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お昼も終わり、わたし達は、雨の雫が消えないうちに彼岸花撮影会です(^^)

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岩の土手に咲く彼岸花も風情あります。

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陽射しに、キラキラですね。蕊のフォルムが好きです。

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石垣沿いの細い小道に彼岸花が咲き続いて

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好きです。

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みなさんも、美しい彼岸花にうっとり

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透明な秋の空気感のなか、咲いたばかりの彼岸花がとても清々しく見えます。

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エキゾチックな紅い花

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いろんな姿の彼岸花が見えて来て、何枚もシャッターを切りました。

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やっぱり雫をまとった姿は最高です。

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蕊の雫も最高に綺麗。

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こいちゃんに、教わりながら、はるかちゃんは熱心に撮影しています。

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さて、すっかり彼岸花に魅せられてしまいましたね。
そろそろ、帰りに向かうことにしましょう。わたしたちは栗平を後にしました。

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カタバミの小さな花も、マクロで撮ってみると、ほら、こんなに可愛い♪

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お馴染みの秋海棠も、パチリ!

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土壌の影響でしょうか、ピンク色のつゆ草を見つけました。

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こちらは、色が薄い空色のつゆ草
目の覚めるような普通の青いつゆ草が好きですが、こんな色合いも綺麗ですね。

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カヤの実のようです、初めて見ました。
この中にある、アーモンドみたいな実(種?)が食べられるそうです。

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林道に出て登り上げ、そして、また山道を下りますが、
林道沿いにはけっこうたくさんの植物が見られます。


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まずは野菊ですね。ユウガギクでしょうか。

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イタドリ

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ゲンノショウコ(白花)

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ゲンノショウコ(紅花)

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ノササゲ

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草の実もたくさん見られました。
トキリマメ、鮮やかな赤い実です。

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その実がはじけると、中から黒光りする実が現れます。

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馬酔木の実、あっという間に、安曇野さんが取ってしまいました(笑)


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このグリーンの実はなんだろう?


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エビズル

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ウド


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エゴの実、野鳥が大好きですね。


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これは?何の実でしょうね?

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景色は、こんな感じ(^^)

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登山道を下り、朝降りた無人駅に着きました、


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小さな秋を探して歩いた、奥多摩分校の遠足。
楽しい遠足でした。皆さんお疲れ様でした。
そして、晴れパワーを送ってくれた、ちかちゃんありがとう。
お蔭で、雨上がりの素晴らしい彼岸花に出逢えましたよ(^^)v
晩秋の奥多摩遠足で、お逢いしましょうね(^^)

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山間の隠れ里を訪ねて 

はじまりは、微かな春の兆しが心を弾ませる、春浅い2月のことでした。
わたしは、青梅の隠れ里と呼ばれている栗平を探す小さな小さな旅に出ました。
その時のことは、2月の記事桃源郷を探してを、ご覧ください。


何人かの行きがかりの親切な人に導かれ、ドキドキ、ワクワクしながら、辿り着いた栗平は
陽だまりに、春の使者のようなフクジュソウが咲く、思っていた以上に素敵な隠れ里でした。
この時、栗平でお逢いした“賢治の学校”のOさんから、『9月には彼岸花が咲いて綺麗ですよ。』
と教えていただきました。それからずっと、彼岸花咲く栗平がわたしの脳裏から離れませんでした。

24日に友人のはるかちゃんたちと、わたしは栗平に向うとしています。
今日はその下見で栗平を訪れてみました。詳しいレポは、後日、皆さんと訪れた時に書くことにして
今回は、栗平の様子を写真で綴ってみます。


賢治の学校は、変わらない佇まいです。Oさんはお留守のようでした。

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群れて土手に咲いている、彼岸花は花盛りです。

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木洩れ日の中で、まるで燃えているようです。

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緑の中に咲く姿も美しいです。

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栗平に三軒残る古民家を巡る草の道に、ぽつん、ぽつんと咲く彼岸花

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草生した里道や、田の畦に咲くこんな佇まいが、わたしは好きです。

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光りと影の中で、輝く彼岸花

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彼岸花の蕾って、こんな風に蕊が伸びて咲き始めるんですね。

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そして、長い蕊がくるんと弾けたような花姿

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彼岸花と言えば、曼珠沙華とか、狐のかがり火なんて呼び名もあって、なんとなく妖しげな気がして
子どもの頃は怖い花でした。今でも、林床を真っ赤に染めるような群生地や、妖艶な感じの写真は好きになれません。
でも、緑の中に密やかに咲く姿には、なんだか心が和めるような優しさがあって、良いなぁと思います。

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ほら、トンボも翅を休めていますよ。

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彼岸花はその昔、中国から稲と一緒に渡って来た帰化植物だそうです。
日本の風土にしっかり根付き、ぴったりとお彼岸の頃に咲く律儀でちょっぴり不思議な花です。
今では、群生地なども各地にあって、珍しい花ではないし、どこでも見られる花ですけれど…
やっぱり、長閑な風光の山里、栗平に咲く彼岸花は格別で素敵です。

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木陰には、秋海棠の花が咲き乱れ

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その下には、ツルボの可愛い花が寄り添って咲いてます。
このツルボも、彼岸花と一緒に渡来した帰化植物だそうです。何故か彼岸花と一緒に咲いていますね。
不思議な縁を感じますね。

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ちょうど苔生した木の下に咲いたツルボに注ぐ光の具合が良くて、いいなぁと感じました。
小さな小さな花を膝まづいて撮りました。上手く撮れませんでしたけど、ファインダーを覗きながら
木洩れ日に輝く姿にうっとりでした。

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畑には夏の名残りのダリアの花が、ちょっと色褪せて、でも燃えるような花色を偲ばせて咲いていました。

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帰り道、畑の片隅の真っ赤なほおずきの実には、小さな太陽が入っていましたよ(^^)

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そして、今日はもう一つの目的がありました…ある花を探したかったんです。
栗平を探していた頃、奥多摩の渓谷にアケボノソウの自生地があると言う記事を見つけました。
やはり、詳しい場所の記述はありませんでしたが、わたしにとって、この渓谷は、ずっと以前から
歩いていたので、結構、周知している場所でした。
その記事の1枚の写真から、なんとなく、あの辺りだろうかと見当がついたのでした。

まずは、春は栗平を探し、秋にはアケボノソウの自生地を探しに行こうと心に決めていました。
そろそろアケボノソウの花期です。今日は、張り切って川沿いの道を歩き始めます。
渓谷沿いの歩道には、初秋の花々が咲き始めていました。

サルスベリが柔らかなレースのような花を咲かせています。

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わぁ~♪ ミゾソバ! 愛らしい花姿にわたしは夢中になりました。

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思わず、マクロレンズを装着して激写(笑)

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仄々とした色合いも、花の形も、透き通るような透明感も…

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本当に金平糖みたいで可愛い花ですね。でも、なかなか上手く撮ってあげられなくて…

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こちらは、ゲンノショウコ、種が熟してはじけた時の形状から神輿草とも言います。
花だけでなく、実もおもしろい被写体になる草です。


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川沿いの道を行けば、ススキの穂が逆光に輝いて綺麗です、秋ですね。

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開いたばかりのしなやかなススキの穂、何とも言えず好きです。そう言えば今夜は中秋の名月、
十五夜さまですね。ススキを手折って帰ろうかな?なんて考えました。


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川面の上には、たくさんのアキアカネが流れるように飛んでいきます。

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川面が逆光でキラキラと輝き、トンボもまた煌めく金色に…
いつまでも眺めていたい光景だけど、もうじき夕暮れになる、今は先を急ぎます。

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夕陽が川面を染めています。早くしないと暗くなってしまう…
ちょっと焦りながら目を皿のようにして歩きます。

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だけど、陽射しが波に遊んでキラキラ…美しさについ立ち止まってしまいます。

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アオツヅラフジ

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キハギ

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ヤブマメ

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アカバナ

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ワルビナス

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夏の名残りのツリフネソウ

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ツリフネソウを覗き込んで写真を撮っていたら…

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葉っぱの上で擬態している露虫くん
なんて綺麗な緑の肢体でしょう。葉っぱの色と同じだね。
すっと伸びたしなやかな触覚の曲線が綺麗だね。


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こちらの葉でじっとしているのはオンブバッタかな?ショウリョウバッタではないよね?

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たしか、この辺だと思うんだけど…今度は川原に降りて探索します。

ヨメナの花が咲いています。川原には思っていたよりもたくさんの花が咲いています。

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ローラー作戦よろしく、川岸の草薮の中や、岩の上とか、丁寧いに探していきます。
川原をうろつくわたしの姿を見たら、何してるんだろう?と不審に思うでしょうね(笑)
もうそろそろ、時間的に厳しいなぁと思い始めた頃…
そして、この辺りが一番核心部だなぁと思っていた場所に差し掛かる頃…
草に囲まれた中に、なんと。。。「あったぁ~!!」思わず叫んでしまいました。
まるで、幻のようにその花はすくっと立っていました。
思っていたよりも背丈が大きくて30センチ~50センチぐらいだったのでびっくりしました。
わたしが知っていた花は、尾瀬の湿原や高山の高原で見たものだったので、もっと小さかったです。


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でも、紛れもなくアケボノソウです。あの花びらの黄色い星もちゃんとあります。
しかも、今咲いたばかりのように傷みもなく、蕾がいっぱいある新鮮な姿です。
嬉しくて、嬉しくて、小躍りしたい心境でした(^^)
そして、他にも4株のアケボノソウが自生していました。


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本当に見つけることが出来た!!まだ信じられないような高揚した気持ちで来た道を帰って行く
足取りは軽く、心の中にしあわせ感が満ちてきました。
今度の栗平散策の日、出来たらみなさんをご案内したいなぁ…

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想いをとげ、満足して帰る道すがら、中秋の名月が昇ってきました。
美しい月夜でした。

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初秋の風に誘われて 

大型の台風が去ってから秋晴れの清々しいお天気が続いています。
涼やかな秋の風に誘われて、空色号で家を出ました。
風を切って週末の森に続く散歩道へと走り出せば、畑の小道に紫苑の花が咲いています。

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母が好きだった花…いつもこの花に出逢うと立ち止まってしまう。

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田んぼに続く小道に彼岸花が咲いていました。今はこんな小道さえアスファルト。

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それでも、農地に出れば、広々とした田んぼが広がっています。

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ああ、気持ちいいなぁ…遠くに奥多摩の山並みが薄青く緩やかに連なる長閑な農道。

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ちょっと空色号を止めて、歩きましょう。

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小さな水路は、空の色を映します。

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重なり合った稲穂は頭を垂れる。先日の台風にも倒れずに済んで良かったと思いました。
実るほど頭を垂れる稲穂かな。
子どもの頃、父に教わった諺、稲穂を見るとこの諺を思い浮かべる人は多いと思います。
農家の方たちは、手塩にかけた稲の稔りは、どんなにか愛おしいことでしょう。


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農家の方が田の見回りをされてました。もう少しすれば借り入れの時を迎えますね。

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田んぼの片隅に青いつゆ草の花…

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何でもない野の花ですが、この青い花びらの色が大好きで、いつもカメラを向けてしまいます。

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蕊の黄色も可愛いです。初夏から秋まで咲き続く息の長い花ですよね。

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田の仕事を終え、自転車で帰る人。

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稲穂がキラキラ輝いて、トンボたちが気持ち良さそうに風に乗って飛んでいます。
初秋の風に吹かれていると心地よくていつまでも見ていたい光景です。

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モズの高鳴きが聞こえます。いつもモズ吉とモズリンが遊んでいる畑へと向かいます。
畑にはコスモスの花が風に揺れていました。

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見回すと、いました(^^) 過眼線が薄い茶色で優しい顔立ちだから、雌ですね。
わたしは、モズの女の子の子だからモズリンと呼んでます。
【過眼線】 鳥の顔の模様で、くちばしの基部 から眼の前後を通る線。

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甲高く高鳴きしています。この声を聞くと秋だなぁと感じます。

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あっ、お気に入りの時計台(笑)(壊れているけど)の屋根にやってきたのは、雄です。
過眼線の茶色が濃くて黒ぽく見えます、頭の羽根の色は濃い茶色で、胸からお腹にかけて、
赤茶色で、雌よりも濃い色です。

そして、翼の風切羽に白い点があるので、見分けられます。
モズの男の子なので、モズ吉と呼んでます。

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モズって、いろんな鳥の鳴き真似をするので、和名は、百舌鳥と書いてモズと読みます。
わたしは、シジュウカラの鳴き真似をしているのを聞いたことがあります。
人間の事も、よーく観察していて、いつも来ていると顔を覚えるのか、必ず姿を見せ、
自転車の後を付いて来たり、しばらく一緒に遊んでくれます。かわいいですよ(^^)v

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モズの高鳴きって、何?と思われる方もいらっしゃると思うので、聞きかじりですが解説を^_^;

モズは、秋から冬にかけ ては1羽だけでなわばりを持ちます。そのため秋の初めには、雄雌を問わず
モ ズは激しい戦いをしてなわばりを勝ち取ります。一度確保したなわばりに侵入し てくるものが有れば、
また戦います。こうして十一月には秋のなわばり争いは終 わり、モズは1羽きりで冬を迎えるそうです。

また、百舌鳥の高鳴き七十五日と言って、昔の人は、モズの高鳴きを初めて聞いてから75日目に
霜が降ると、農作業 の目安にしていたそうです。


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と言うことは、このモズ吉とモズリンは、仲よく遊んでいるのではなくて縄張り争いをしているの?
その辺は定かではありませんが、モズ吉たちに別れを告げて、今日の目的地へと向かいます。

続きます。

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旅は、良いもの… 

台風のため、北海道で足止めされていたアイリスたちが昨夜遅く帰宅しました。
最終列車で午前1時近かったので、息子と駅まで迎えに行きました。
改札口で待っていると、二人とも明るい笑顔で帰って来ました。

『いろいろご心配かけましたけれど、無事帰って来れました。』
『迎えに来てもらって、どうもありがとうございました。』
そんな挨拶のあと、帰りの車中で、少しだけ、お土産話を聞きました(^^)

台風一過の朝、空港に行ってみたものの、キャンセル待ちが50人ほどいて、やっぱり
無理そうだと諦めて、台風の影響で、見ることが叶わなかった釧路湿原に行ったそうです。
素晴らしい晴天の元、展望台から絶景を見ることができ、湿原を走るノロッコ列車で
往復2時間の小旅行を楽しんだこと。
その途中で空港に問い合わせたら、キャンセルが出たので、最終便に乗れることが判り
列車の旅が終ったら、すぐに空港に向かい、20時15分発の飛行機に乗ることが出来たこと。

そして、話が前夜に及んだ時、『お母さん、わたしたちは、凄くいい人たちに出逢ったの。』
と、アイリスは声を弾ませた。

飛行機が欠航となり、台風が北海道を通過していく時、空港のロビーで、搭乗変更手続きや、
今晩、泊まるホテルを探して、右往左往していた。何よりも、翌々日の飛行機しか
予約できなかったことに不安を募らせていた二人。気が付くと、台風の真っただ中にいて、
バスも出ない様子だった。
フロントにタクシーの電話番号を教えてもらったけれど、来てくれるのか不安だった。

すると、若い女性が二人、ニコニコ笑顔で、娘の顔を覗き込んだ。
そして、『さっき、フロントでタクシーの事を聞いていたでしょう?わたしたちはレンタカー
なんだけれど、良かったら一緒に乗って行きませんか?駅まで送って行ってあげますよ。』
と、声をかけてくれたそうだ。

きっと、娘たちは、初めての土地で、途方に暮れた様子だったに違いありません。
そんな姿を見かねて、声をかけてくださったのでしょう。
本当に、とてもありがたくて、その人たちの車に乗せていただく事にしたそうです。

空港の外に出ると物凄い風雨で、道路は川のようになっていて、何度か交通止めの場所を
迂回しながら走らなければならなかった。
乗せてくださった女性は、北海道の方らしく、今夜は。お友だちと温泉に泊まるそうで、
『もう、今夜はしょうがないから、お酒を呑みながら語り明かそうね!』と、
明るく話していたそうだ。

途中、いきなり野生の鹿が道路に飛び出してきて、車は急ブレーキ、何とか鹿をよけた。
娘たちはびっくりしたけれど、運転されていた女性は、馴れているようだった。
娘は、さすが北海道、街の中に鹿がでてくるなんてと、そのハプニングにびっくりしたそうだ。

やがて釧路駅に着いた時、娘たちが何度もお礼を言うと
『いいのよ。これも何かのご縁だから…それじゃ、良い旅を!』と、朗らかに言い残し、
その方たちは増水した道路を水しぶきを上げて走り去ったそうだ。

『あの人たち、無事に温泉まで着いたかなぁと思ったけれど、きっと大丈夫と思う。
本当に、いい人たちだったの。あの人たちのお陰で嵐の中、ホテルに着くことが出来たんだよ。』
と、アイリスは感慨深そうに言いました。

「そう、それは良かったね!!大変だったけど、忘れられない旅になったね。」
娘たちの家に着いたので。話の続きは、また今度と言うことで別れました。
娘たちは、1日多く休みを取ってあったので、これで仕事に穴を開けずに済んだことを
喜びながら、『疲れたので、明日は、ギリギリまで寝て、会社に行く!!』と笑いました。


何はともあれ、雨が降って地固まるだなぁと思いました。
そして、見ず知らずの旅人の娘たちに、温かく親切にしてくださった北海道のお嬢さん
お二人に。本当に感謝の気持ちでいっぱいになりました。

自分たちも大変な嵐の夜に、心細そうにしている娘たちを助けてくださって、
本当にありがとうございました。
やっぱり旅は良いですね。人の情けを感じます。

一生に一度の新婚旅行、娘たちにとって、きっと忘れられない思い出になった事でしょう。
やっぱり、神様は二人に、素敵なプレゼントをしてくれた。そんな気がします。


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往く夏 

台風18号は、日本全国に多大な爪痕を残し、北の海に去って往きましたね。
昨朝、天気予報を見ようと点けたテレビ、京都嵐山の渡月橋の様子が映し出されていました。
これが、あの穏やかな桂川?と目を疑いたくなる光景でした。
昨年の暮れ、娘と旅した美しい渡月橋だっただけにとてもショックでした。

他の地域でも、決壊した川や、水浸しの広大な田畑や街の様子、土砂崩れや突風で倒壊した家屋など、
どちらも大変悲惨な状況で心が痛みました。被災された方々に、心からお見舞い申し上げます。

アイリスも新婚旅行で北海道釧路に行っていましたが、昨晩のフライトが欠航になってしまいました。
今日のチケットは、いっぱいで取れず、明日、15時30分のチケットがやっと取れたとか…
真面目な二人は、仕事を休まなければならない事を悔やんで、すっかりしょげてしまったようでした。

今朝は、キャンセル待ちをしようと空港に行ってみたものの、すでに50人近くが待っていて、
諦めて、昨日、雨で見れなかった釧路湿原に行く事にしたそうです。

昨夜も、今朝も、しょんぼりした声で電話をかけてきましたが、少し吹っ切れたようです。
お昼の支度をしていると『これから、ノロッコ列車で旅に出ます。』と、笑顔の写メが届きました。
(ノロッコとは、釧路湿原を走るトロッコ列車の愛称です。)
よかった、楽しんでいるのね…と、少しホッとしました。

人生は晴れの日ばかりとは限らない。二人にとって結婚して最初の試練だったかもしれません。
これも、後になってみれば、良い思い出に変わっていることでしょう。

大荒れの台風は、夏の名残りを、すっかり連れ去ってしまったようです。

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category: 日々の思い

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夏の終わりと秋の初め 

夏が大好きなわたしは、晩夏の頃は、とても寂しくなります。
だけど、ミンミンゼミの声が、いつの間にかツクツクホウシやヒグラシに変わり
つややかなススキの穂がほどけ始めたり、垣根の朝顔が青い花ばかりになってきたり
ふと見上げた空に大きな丸い月が昇ってきたり、夜更けに耳を澄ませば、虫の音が聞こえてきたり、
まるで高原のように爽やかな朝の空気に包まれたりした時など、
そこここに秋の気配を感じて、ああ、秋だなぁ…としみじみ思ったりします。

行き合いの空の上を、音もなく赤とんぼが飛び、さらにそのもっと高い空の上を
鷹が渡って行く季節…やっぱり、そんな季節も好きなのでした。

晩夏の花と初秋の花で移り変わる季節を綴ります。


浅い流れに、夏草繁り…

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涼やかなコバギボウシの花咲き乱れる

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川べりにタマアジサイの薄紫の花零れ

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フジカンゾウも淡いピンクの花を風に揺らす

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ヤブミョウガの実は、サファイヤのよう

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アキノタムラソウのブルーに、わたしは憧れていた

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ヤマジノホトトギスの味わい深き花姿

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道端のノブキの花もマクロレンズで覗けば愛らしく

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その実は、不思議な緑の星のよう

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秋風を聞いているのは、その名も好きなマツカゼソウ
松風草は、日本固有種だそうだ。名前の由来は秋風に揺れる花姿からきているそうだ。

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透過光に、葉は透けて緑深ければ…

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足元の苔の世界もまた、雫は緑色を帯びて綺麗…

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岩影の苔の中に、キラキラと光る蛍光色の小さな葉を見つけた。

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何だろうと近づけば…さらに小さな緑の光

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雨に濡れて苔が透き通って、裏側の雫が緑色に光ってるいるのだった。

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この小さな葉っぱは、もしかしたら、イワタバコの赤ちゃんかも?

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森影にはハグロソウの小さな花がおしゃべりしている

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この白い花は木イチゴの仲間だろうか?

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オトコエシの涼やかな花が、木洩れ日に咲いていた

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そして、2週間が経ち、野に立てば…季節は初秋に。
涼やかな風は、もうすっかり秋のもの、野辺の花も変わります。


木陰の黄色は、ヤクシソウ、もう少しすればそこらじゅうこの花が咲く

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緑の木陰に浮かぶ夢の吊り舟、キツリフネ

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ヨメナの花が楚々と咲き始め

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ゲンノショウコは夏の名残りを偲ばせる

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咲き残ったキバナコスも往く夏を詩っている

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青い稲穂は実りの時を迎え、黄金色に実り始めた

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畦に彼岸花が咲き始めた…もう少し咲きだしたら思い描く光景になるだろう

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田舎道の奥にある古民家のサルスベリの樹が

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窓辺にそっと手を伸ばす

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遠い昔、こんな縁側に腰掛けて、お月見をしたっけ…

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コスモスの花明かりが灯り始め…

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夕暮れには、草むらに虫の音が聞こえ始めるだろう

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橋の上から覗き込むと、渓流に佇む一羽のアオサギがいた…

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静かな時が流れだし、まるで日本画のような光景が目に染みる

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もう少しすれば、彩りの秋になる
風立ちぬ9月は、仄かな思慕を抱かせて、やはり好きな月なのです…

category: 里山

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Your Wedding Day 

なんだか今日は、親バカ日記ですみません
9月8日に嫁いだ娘に贈る言葉みたいなものなので読み飛ばしてください…


“みなさん、今までお世話になりありがとうございました。
 これからもよろしくお願いします。
 大切な家族で挙げられる結婚式なのでとても嬉しいです。
 みなさんに楽しんでいただけたらしあわせです。

 明日は、よろしくお願いします。”


結婚式前夜、アイリスから家族みんなに宛てたメールが届いた。
家族が大好きで、一番大切に思っていた末娘らしいメッセージだった。

アイリスは、7月7日に入籍し、マンションに引っ越していたのだけれど、
今夜は、実家に泊めて、我が家から送り出してあげれば良かったかしら?と、
わたしは、ちょっと後悔したのだった。

9月に入ってから、だんだん近づいてくる結婚式の日
なんだか、そんなことも気づかないくらい、ぼんやり過ごした日々だった。

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アイリス、おめでとう…
そして、わたしたちの娘でいてくれてありがとう。
家族の歴史には、いろいろなコトがあったね。いつも平穏な海ではなかった…
家族の心が離れ離れで、壊れそうで、荒れた波間を行く小舟のような時期もあったけれど、
そんな時、心を痛め傷つきながらも、家族が一番大切、一番大好き、そう言ってくれた
一番小さな、あなただった。

ありがとう。あなたがいてくれたから、今日があるのかもしれない。
『結婚式は、ちいさくていいの。家族みんなに見守られて祝福される結婚式を挙げたい。』

そんな、あなたの望みどおりの、穏やかで優しい光に包まれたいい結婚式だったね。
おめでとう。しあわせになってね。


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バージンロードを歩み、わたしの前に膝まづくあなた。
羽のように薄くて軽いウェディングベールを、両手にとって、そっとあなたの上にかける
そして、あなたの腕に手を添えて、ゆっくりと立ち上がらせる…
娘を送る母としての最後の役目を終えた。
伏せていた目を、そっとあげ、柔らかなベール越しに見つめるあなたの瞳が潤んでいた。

父親の腕にエスコートされて彼の元へ、バージンロードを進むあなた。
真っ白なウエディングドレスの裾の微かな絹擦れの音が遠ざかって行くのを聞きながら、
美しい後姿が涙で霞んでいく。



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背の高いイタリア人の神父さんが、慈しみ深い眼差しと、柔らかな微笑を湛えながら
流ちょうな日本語で、愛について神の教えを説いていた。


愛は寛容であり 愛は情け深い
また ねたむことをしない
愛は高ぶらない 誇らない
無作法をしない 自分の利益を求めない
いらだたない 恨みをいだかない
不義を喜ばず 真理をよろこぶ
そして すべてを忍び すべてを信じ
すべてを望み すべてを耐える
愛はいつまでも絶えることがない



イタリアには、こんな言い伝えがあります。
イタリアの天使は、片方の翼しかありませんでした。
だから空を飛べません。けれど、愛する伴侶を見つけた時
翼は二つになりました。二つの翼なら空を飛べます。
いつまでも、どこまでも、大空を飛んで行けます。

今日、二人は、神の前で結ばれました。
神が結びつけたものを、人が壊してはいけません。
いつまでも、仲よく、手を取り合ってしあわせに過ごしてください。



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神父さんのお話を聞き、二人が誓いの言葉を述べあい、指輪の交換をしている間中、
わたしは、二人の向こうに、ゆらゆらと揺れるキャンドルの火と、大きなガラス窓の向こうに
広がる緑の森とを見ていた。


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9月初旬、森はまだまだ、緑のそよぎを見せていた。アイリスの好きなサルスベリの木が
その緑に、鮮やかで、フリルのように柔らかな薄紅色の花を添えていた。
すると、シンボルツリーの桜の大木が、ひとひら、またひとひらと、風に葉を散らせた。

その木の梢や、サルスベリの花の中に、わたしは、アイリスが大好きだった、
おじいちゃんとおばあちゃんがいるような気がした。

きっと、サルスベリの樹の下の白いベンチに腰かけて、孫娘の晴れ姿を、
そっと見守っていてくれたのに違いないと思ったのだった。

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ピアノとバイオリンと聖歌隊の歌声に見送られ、晴れて夫婦となった若いふたりは、
腕を組んでバージンロードを歩いて行く。
娘の頬に架かる一筋の涙を、見守る彼の眼差しを、わたしは胸に焼き付けた。

ウェディングベルの音が高らかに鳴り響き、フラワーシャワーを浴びる二人…
家族婚で、人数が少ない二人のために、式場のスタッフたちがみなさん一緒に並んでくれ
大きな拍手と“おめでとう”の祝福の言葉で場を盛り上げてくださった。
心から喜ぶ家族の心に寄り添ってくれたあの温かさを忘れない。



披露宴では、二人が選んだささやかなウェディングケーキへの入刀…
てっちゃんとしょうちゃんも大喜びではしゃいでいた。
本当に良い結婚式だった。

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いま、我が家には、二人が贈ってくれた花束が美しく咲き誇っている。
わたしたちは、華やかだけれど、寂しい…そんな食卓を囲んでいる。

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それから、雨模様だった週末、特に、結婚式がある8日の天気予報が悪い…
結婚式があることを知っていた親しい友人たちからお祝いのメッセージと、
きっと晴れるように晴れパワーを送るよというメールが届く。
当日は、1日中空を見上げては寄り添っていたよと、言ってくれた友人たち。
ありがとう、お蔭で、式の間中雨は降ってこなかったよ。
まるで待っていたかのように、終わった後、空は小雨を落とし始めた。

朝からの雨模様に、『雨の日の結婚式はしあわせが保証されるっていうよ。
二人が一生に流す涙を神様が代わりに流してくれたからだって。』とメッセージを送ってくれた友
ほんとうにありがとう。大切な友人たちから、たくさんの想いをいただきました。


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竹内まりやさんのこの曲が花嫁の母の心境を代弁してくれました。


うれしくてさみしい日(Your Wedding Day)

バージンロード進んでゆく 晴れ姿が涙で見えない
あなたと共に過ごした 思い出を今かみしめてる
喜びととまどい感じて 小さな指を見つめてた
あの日がまるで昨日のように 鮮やかによみがえる
ベール越しに輝く瞳 大好きな彼が守ってくれるわ
めぐり会えた二人の奇跡 大切にしながら愛して いつまでも

願うことはただ一つ どんな時も支え合って
笑顔絶やさずにいてね パパと私がそうだったように
これからは彼と一緒に 新しい歴史を刻む
あなたがくれた楽しい日々への 「ありがとう」があふれ出す
その門出に拍手送らせて 素敵な未来が待ってるように
私たちにとっては今日が 最高にうれしくてさみしい日
Your Wedding Day

あなたの選んだ人だもの きっと幸せになってね
役目終えた私たちから 贈るメッセージは
心からの「おめでとう!」


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category: 日々の思い

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レンゲショウマの森 

8月13日、ハナネコ女子会の仲間で、晩夏の御岳山に咲く、レンゲショウマに逢い行きました。
昨年も、一緒に出掛けた仲間です。みなさん、お花が大好きな女子(^_-)v

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今年は、お花の開花が早めなので、茶年より1週間早く出かけてみましたが、これがバッチリ(^_-)v
咲き始めのとても綺麗な状態の花たちに出逢うことが出来ました。


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深い杉木立の森の中には、まるで、灯りを点したような、可憐な花が咲き続いていました。


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『わぁ、可愛い!!』『今年も逢えて嬉しい♪』みなさん、再会を喜び、花たちをカメラに収めます。


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この日は、念願のロックガーデンにも足を伸ばし、ソバナやタマガワホトトギスなど、たくさんの
晩夏の野の花にも逢えました。



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ソバナ

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カシワバハグマ

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タマガワホトトギス

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ヤマジノホトトギス

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ツリガネニンジン

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お盆の入りでもあるこの日、家事やお仕事で、来られなかった方たちもいましたが、都合のついた
メンバーで行く事になりました。
来られなかったハナネコ女子会のメンバーたちに、可憐なレンゲショウマや、たくさんの野の花たち
をお見せしたくてデジブックを作りました。

みなさん、よろしければご覧ください。


category: 森・山

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里山の夏 

もう、過ぎた季節となりました。
夏の終わりには、いつも、寂しさが付きまといます。
大好きな季節だから、やりたいことがたくさんあって、でも、いつも半分も出来なくて
ああ、終わってしまうなぁって感傷的になります。

やりたかったことの一つ、それは日原の山奥の渓流で遊ぶこと。
小さな滝や、流れを越えて歩いてみたかったです。
光り輝くカゲロウが飛ぶ、あのカゲロウ谷にも行ってみたかったなぁ…
緑深い巨樹の森を、彷徨っても見たかったです。

そんなことを思いつつ、歩いた里山、過ぎた日の夏の匂いが漂う花たちをアップします。


里山を流れる小さな川には、オオハンゴンソウが咲き乱れていました。
帰化植物で、北米原産で、地下茎でも伸び、たくさんの種をも生産するので繁殖力が強くて
在来種の生態系を脅かすと言うことで、特定外来生物に指定されているそうです。

特定外来生物とは、勝手に植えてはいけない。駆除する時は刈るのではなく根から抜いて、
さらに焼却しなければならないなどの規制があるのだそうです。
そんな人間の思惑など、どこ吹く風でオオハンゴンソウは、この場所が気に入ったのでしょうか。
清らかな流れのほとりで黄色い花を咲かせ続けています。

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そのかたわらで、ヤブミョウガの花が、小さくて目立たない白い花を咲かせています。

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アップにするとなかなか綺麗。実は、淡いブルー、青、濃紺、黒とさまざまに変化します。
わたしは、濃紺の実が、サファイアみたいで好きです。

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こちらは夏水仙、淡いピンクの花を、夏木立や夏草の深い緑の中で咲かせます。
ヒガンバナ科の花で、花の形も何となく似ています。
ナツズイセンのピンク色は、深みがあって、涼やかな感じがして好きな色です。


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アップにした横顔も、ユリの花に似ていて好きです。

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蕾もすっとして涼やか…

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中国原産の帰化植物だけれど、すっかり里山の風景に馴染んでいて、農家の庭先や畑の隅の草の中や、
蝉時雨の木陰などに、一叢寄り添って咲いていたりすると日本の夏の風物詩になっていると思います。

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葉影に咲いた小さな薄紫の花は、ムラサキシキブです。
秋になれば、ひっそりと綺麗な紫色の実をたくさんつけます。この実は葉が落ちた晩秋まで残り、
どうかすると冬枯れた山道で出逢うことも、早春の雪の上にひとつぶ、ふたつぶ落ちていることもあり
そんな時は、宝石を見つけたような気持ちになります。
だって、そんな季節外れにも、鮮やかな紫色をのこしているんですもの…

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やっぱり涼やかなキキョウの花…キキョウは、やっぱり桔梗と書きたい。
秋の七草のひとつで秋の花だけれど、一番綺麗に咲いているのは暑さ厳しい晩夏だと思います。

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白花の桔梗は、なんとなく浴衣姿のしなやかな女性のよう…
晩夏の陽射しの中、一服の涼風が吹き抜けるよう。簾をかけた縁側に風鈴の音なんて似合いそう。

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コバギボウシの蕾が膨らんでいました。日当たりの良い山野や林の湿地などに群れて咲きます。
この花を見ると、尾瀬の湿原で晩夏の風に吹かれている姿を思い出します。
花はまだ咲いていなかったけれど、淡い紫色の蕾が瑞々しくて綺麗でした。

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ムクゲの花は、初夏から秋口まで、次々と大輪の一日花を咲かせます。
韓国の国花としても知られています。この日は咲き始めの美しい花に出逢えました。
同じくアオイ科のハイビスカスとも良く似ていると思います。シロバナタイプ

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こんもりとした樹にたくさんの花を付けて、なんとなくクリスマスツリーみたいと思いました。

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こちらはアカバナタイプ。タチアオイや芙蓉の花とよく似ていると思います。
厚みのあるピンクの花びらが、光に透けるようでますます柔らかな質感を感じました。

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青空の下…やはり夏の花ですね。

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暑い昼下がり、古民家のうどん屋さんで、涼みましょうか…

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夏は、やっぱり、ぶっかけでしょ(^^)
ここのうどんは、腰が強くて、しこしこしてて、うどん好きには堪りません。
お蕎麦も好きだけど、埼玉県人のわたしは、やっぱりうどん好きなのでした。

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デザートは、白玉アイスのエスプレッソがけ
ほんのり甘い小豆と、白玉と、冷たいアイスに、薫り高いエスプレッソ珈琲をかけていただく。
珈琲の苦みと香りと、アイスクリームの甘さが絶妙にマッチした免品でした。

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静かに流れるJAZZに癒されて心地よい時間を過ごし、また、緑陰の小道を下って行く


林道にウバユリが咲いていました。ユリ科の花なのだけれど、とても地味で目立たない存在。
ウバユリ(姥百合)の名も可愛そうなネーミングだと思います。
植物や自然の事に詳しい友人に教わったのは、花が咲く頃、葉はほとんど枯れてしまって
その姿を、年を取って歯が抜けてしまった姥に例えた名前なのだそうだ。

うーん、やっぱり気の毒だ…花の盛りは、姥百合だってキレイです!!
少し緑がかったオフホワイトの花色は上品だし、少し暗い森影に、慎ましやかにすぼめたて
咲いた花びらも控えめで清楚です。

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こちらは、元気いっぱいの花色のオニユリ。ん?鬼百合…こちらも気の毒な名前です。
炎のような明るい朱色に暗赤色の点々がある花姿から、赤鬼を連想して付けた名前だとか…
でもこの百合にはテンガイユリ(天蓋百合)の別名があります。シャンデリアのごとくぶら下がるように咲く
花姿を仏具の天蓋に見立てたものだそうですが、こちらの名前の方がいいですね。


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紫陽花の花が色褪せて残っていました。花びらと言うかガクは散らないから、いつまでも残り
冬になったらドライフラワーのようになり、ちょっと寂しいです…

でも、少し色が抜けてくすんだ紫色が、なんとなく素敵に思えてカメラを向けました。

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人に個性があるように、花にもいろんな色合いがある…

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さまざまな道を生きて来て、いぶし銀のような輝きを身に着けた人のように…
そんな気持ちになりました。

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もう、アキノタムラソウが咲いていました。
小さな紫色の小花が、草むらにひっそり咲いているのを見るのが好きです。

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そして、ユウガギクも咲き始めています。一輪だけだけれど秋を感じます。清楚ですね…

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この花は正式名称をなんというのでしょうか?
子どもの頃、夏の庭先に普通にあって、花の柄が長いことから、天狗の鼻に見立てて
“テング花”と教わりました。そして、鼻の先に付けて遊んだものです。


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朝顔やつゆ草と一緒に色水づくりや、おままごと、押し花づくりなどした思い出が…


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あまりにも、ビビットで可愛くてアップで撮ってみました。綺麗です。
思い出の中の懐かしい夏の花に出逢えてなんだかほのぼの嬉しかった夏の日でした。


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category: 里山

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季節の狭間で 

この数日、大気の状態は大変不安定で、各地で大雨、そして局地的な豪雨や竜巻の被害が出ていますね。
本当に、最近はおかしい…地球規模で、どこかが歪み、そのひずみがじわじわと浸食されているような…
そんな不安さえ感じてしまいます。これ以上、狂いが増幅されないよう祈りたい気持ちでいっぱいです。

9月3日の美しい行き合いの空を…
真っ白な真夏の入道雲と、その上には、薄い羽衣のような巻雲が出ています。

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この巻雲は、いろいろな形があって、髪の毛のような‘毛状巻雲’、
ひな鳥の綿毛のような‘房状巻雲’、かぎ状に曲がった‘かぎ状巻雲’、
もつれた糸のような‘もつれ状巻雲’、放射状に広がった‘放射状巻雲’、
時には太陽を隠すような‘濃密巻雲’もあるそうです。

巻雲は別名を、すじ雲とか、絹雲とか言いますが、わたしはこちらの呼び名が好きです。
秋になると良く見受けられる雲という印象があります。

巻雲は高気圧に覆われた晴天のときにも現れますが、低気圧や台風が近づいてくるときは真っ先に現れ、
低気圧や台風が近づいてくるときは、巻雲の量がだんだん増えてくるそうです。

それで、次の日からお天気が崩れているんですね。(納得)

どこまでも高く青い澄んだ空の上に、夏の雲と秋の雲が行き交うのを行き合いの空と言います。
夏の入道雲の上に、刷毛で掃いたような巻き雲が姿をあらわし、高い空から少しずつ秋という季節が
降りてきているような気がします。

古今集の夏歌の最後は

  夏と秋とゆきかふ空のかよひぢは
    かたへすずしき風や吹くらむ  となっているそうです。素敵ですね。


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category: 里山

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最終章 山に入りて山を知る 

早朝3時半に目覚ましをかけておいた。
他の人を起こさないように、そっと布団から抜け出し階下に降りてみると
何人かの人が玄関で待機していた。
外を見てみると、自分の足元も見えないくらいの深いガスだった。
夜中じゅう、吹いていた風は治まったようだが、湿気を含んだガスがすっぽりと山頂や
小屋を呑みこんでしまっていた…
これでは無理だと判断して、わたしたちも様子見をすることにした。

午前4時半、そろそろ黎明が始まる頃だ…
外に出て小屋を振り返れば、幻想的な光景だ。

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唐松岳への登り口まで行ってみる。

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従業員の方たちが、朝食の準備に起きてきて、ランプに灯が点る。

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本当は、唐松岳山頂からご来光を拝みたかったけれど無理そうだ。
昨日の夕焼けも見れなかったし、朝焼けのドラマも無とあっては、残念でたまらない。
でも、もう少しガスが引いたなら、ブロッケン現象が見られるんじゃないかな?と
密かに期待したりした。

ガスが晴れないので、5時半の食事をすることにした。
今朝は、喫茶室での特別料理を注文していた。
静かなBGMが流れ、レストランでの食事のようなお料理が運ばれてきた。


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本来ならこの窓から劔岳と立山連峰が望めると言う。
今日は、何の眺望も無くてがっかりだった。せっかく窓際の席だったのになぁ。

暖かなコーンポタージュが美味しかった。ふわふわのパンも美味しい…
厚切りのハムとチーズ、トマトソースがけのオムレツに、温野菜のサラダに珈琲


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霧のお蔭で、わたしたちはゆっくり朝食を取った。山なのになんて贅沢な時間だろう
快適な山小屋に、お洒落な食事、こんなのもいいけれど、ちょっとだけ、山は山らしくありたいと思った。
せかせかと、朝飯をかきこんで、ザックを背負い、今日の尾根へと旅立っていく…
そんな昔の山小屋が懐かしくもあった。

そんなことを思いつつ、食後の薫り高い珈琲を飲みながら、今日の行程を話し合った。
と言っても、降りるだけなんだけれど…(笑)

安曇野さんは、こんなガスの中、危険だし頂上に登っても仕方がないからこのまま下山すると言う。
いやいや、だいぶ明るくなってきたから大丈夫。せっかくここまで来たのだから頂上は踏まなくちゃぁ。
と説得し、小屋に荷物を置き、空身で往復してくることになった。

そうと決まれば、『サッサと登ってくるぞ!!』と、檄を飛ばし安曇野さんは霧の中に消えた。

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わたしは、霧の朝は、それはそれで大好きなのだった。
まるでミルクを流し込んだような、白いベールがすべてのものを優しく包み込んでいる。
ミルク色の霧の微細な粒子が、花や草や、昆虫の翅や、クモの巣なんかに結晶して、
まるで、真珠の粒のような透明な雫となっているのを見るのが好きなのだった。


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それに、濃霧には仄かな季節の匂いが混じりあっているのを感じる。
微かな風が吹けば、まるで生き物のように流れていくのだ。そのひんやりとした肌触りも好きだ。


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岩ゴロの道、何にも見えないけれど、危ないと言うことはない。

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前方にとんがり岩が見えるけれど、ケルンかな?


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その角を回り込んだらあっという間に、山頂に着いたようだ。数人の人影が見えた。

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30分足らずで、あっけなく登頂を果たした。
登頂しても、1m先も見えない。本当は、この先の景色を行けるところまで行ってみたいと思っていた。
晴れていたら、不帰の嶮の3峰までぐらいなら、行けるかなぁと密かにたくらんでいたわたし…
山頂の標識に手を置き、今回は濃霧に阻まれてしまったけれど、いつかリベンジしたいと願った。

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山頂の標識で記念写真をして、長居は無用とばかりに安曇野さんは、あっという間に下山。


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わたしは、雫付きの新鮮な花たちを撮りたくて、つい、ゆっくりと降りて行く。
ガンコウランだろうか?地面に張り付いた小さな緑も綺麗…

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霧に霞む岩稜には、チングルマがいっぱい

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花穂になっているものもいっぱいあって、稚児車の名の通りの可愛い綿毛は露を含んで
今は、つんつんなとんがり坊主。

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雫をいっぱい纏って美しいなぁ

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覗き窓のようになった断崖絶壁に、イワギキョウが咲いていた。
やっぱり孤高の花だ…

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ちょっと、遠目ではっきりとは判らないが、多分、チシマギキョウではなくイワギキョウだと思う。
決め手は、ガクの形状が、細くとがって反り返っている処かな?
あと、花びらに、毛がないところ…


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チシマギキョウもイワギキョウも好きな花だ。わたしは、滑り落ちないように注意しながら
這うようにして、シャッターを切ったのだった。

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他にも、ゴゼンタチバナやミヤマシシウド、ツガザクラ、コケモモの実とかあったけど、
安曇野さんが待っていると思うと、ゆっくり撮ってばかりもいられない。

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でも、これだけは別格。コマクサの群落だ…
やはり、北アルプスまで登らないとなかなか出会えない、高山植物の女王様だもの。

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細かな砂礫地に、ポツンポツンと、でも見渡す限りコマクサの花が咲いている。
寄り添った2つの花、絵になるなぁ。コマクサってその葉っぱも美しい。

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雫をまとって、なんだか王家の紋章のペンダントのよう

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コマクサは昔は薬として珍重され乱獲された。また、その美しさゆえに盗掘にあい、
一時は数が激減し絶えてしまった山もあると言う。
今は、そのような事が無いように、自生地では自然保護の手が差し伸べられているが、
本当は、人に守られたりすることもなく生きれる花なのだから、荒々しい高山で宝石のような
花を咲かせる。いつまでも孤高の花でいて欲しい。

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小屋の前で他の登山者さんと雑談していた安曇野さんを見つけ、唐松小屋を後にした。
従業員さんも皆親切で、綺麗で快適な山小屋だった。小屋裏では、ネパール人スタッフの青年たち
数人が、あの石積みを黙々と積み上げていた。
本当に、マチュ・ピチュの石段のように、小屋の後ろの崖には階段状の石組みが積まれていた。

わたしたちは、濃霧に閉ざされた唐松岳に向かって別れを告げた。
ありがとう、唐松岳よ。今度来る時には笑っておくれ…

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下り始めてもしばらくの間は、濃い霧に包まれたままの道だった。
しばらくは雫付きのお花たちをどうぞ。

ミヤマホツツジ(ツツジ科)

くるんと反り返った、雌蕊の先に、くるんと大きな雫が…

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コイワカガミ(イワウメ科)

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アオノツガザクラ

スズランみたいな花の先に雫がひとつぶ…

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チングルマ(バラ科)

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花びらのふちに雫をまとった姿が、やっぱり可愛い!!

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ミヤマダイコンソウ(バラ科)

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コバイケイソウ(ユリ科)


濃霧に霞み咲き続く姿は、永遠の彼方へと続いているようで…

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そろそろ、花に降りた雫は消え始めている。

エゾシオガマ(ゴマノハ草科)

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ミヤマコゴメグサ(ゴマノハグサ科)

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ウサギギク(キク科)

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相変わらず曇天ながら、大分、ガスが晴れてきた。すでに、登って来た登山者と行きかうようになる。
そして、今日は土曜日だと言うことに気づく、休日はロープウェイの運行が5時半始発なのだ。
前方に丸山のピークが見えてきた。

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すっかり雫も消え、ふぉわふぉわになったチングルマの花穂


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周りの山々もガスが取れかかて、深い谷が姿を現してきた。

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丸山ケルンに辿り着いた。

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オオサクラソウ(サクラソウ科)

登りではゆっくり撮れなかったので、帰りはじっくり撮ることにしていた。
鮮やかなピンク色が緑に映えてとっても綺麗。

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ノウゴイチゴ(バラ科)


1輪だけ咲き残っていた。実はまだなっていないようだ。

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ベニバナイチゴ(バラ科)

やはり1輪だけだった。下を向いて花を付けるので、この角度で撮るのが精一杯。
腰を低くかがめて、息を止めて、苦しい姿勢でやっと撮った1枚。

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実も出来かけていた。こちらもやっと撮った1枚。

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ミヤマカラマツ(キンポウゲ科)

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キヌガサソウ(ユリ科)

もうそろそろ終わりかけで、白い花は緑色に近くなっていた。
こんなに大きな姿なのに、登っている時は少しも気づかなかった。良かった!!気づくことが出来て。

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ミヤマツボスミレ

灌木が繁る細い登山道を、タタタと下って来て、「ん!?」と足を止めた。
振り向くと木陰に一塊のスミレたち… 胸がときめいた。
早速、戻ってかがみこむ…ニョイスミレ?いや違う、もしかしてウスバスミレかも?

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やっぱりウスバスミレだと思う。しかも葉っぱが、ひだを寄せたようにノコギリ歯が重ならないから
チシマウスバスミレだと思う。逢いたかったスミレだから、すごく嬉しい!!


残念ながら、このスミレは、ウスバスミレではなくて、ミヤマツボスミレだと教えていただきました。
スミレ博士のてばまるさん、ありがとうございました
ミヤマツボスミレも初見のスミレですし、高山に咲くスミレです。やはり、とても嬉しいです。
8月の山旅でスミレに逢えるなんて思わなかったから、嬉しいサプライズでした。

てばまるさん、ご指摘、ありがとうございました(*^_^*)v

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登山者が降りてきたので、慌てて撮ったからブレブレだけれど、薄いピンク色の花もあった。

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ミヤマアズマギク(キク科)

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タテヤマウツボグサ(シソ科)

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ダケカンバの葉と幹


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紅葉し始めたナナカマド

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 ハクサンシャジン(キキョウ科)


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 ワレモコウ(バラ科)

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八方池が見えてきたが、まだ、周りの山々はすっきりとした姿を見せない。

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青空がまだ、望めないから、青い三日月池も、茶色のままだ。

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雪渓も鈍い色に…やはり、昨日の晴天を感謝しなくちゃ(^^)

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マツムシソウ三種

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マツムシソウと雪渓 2種

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風に遊ぶ 2種

ふわっと吹き抜ける風にマツムシソウは花びらを揺らす。
マツムシソウに吹けば、薄紫の秋色の風…

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水面を過る風が立てたさざ波

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オヤマソバ(タデ科)

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ハッポウウスユキソウ(キク科)

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ミヤマウィキョウ(セリ科)

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シモツケソウ(バラ科)

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キバナノカワラマツバ(アカネ科)

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ハッポウタカネセンブリ(リンドウ科)

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安曇野さんが、熱心に撮っているのは?

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この蝶、キアゲハ。
気性が激しい蝶なのか、さっきから縄張り争いで激しいバトルを繰り返していた。

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2頭~3頭で、猛スピードで飛び回り、何度も空中で交わる。

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翅を休めている姿をアップにしたら、まるで戦闘機みたいだと思った。

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高山の蝶は、こんなに凛々しい顔をしているんだなぁ
ひと夏を生き抜き、厳しい生存競争の果てに、ぼろぼろになりながら命を繋いでいくんだ。
こんな小さな命さえ、懸命に生きるということ。こうして命は綿々と繋がって行く。

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さぁ、山旅は終わろうとしている。高原に揺れるハクサンシャジンも見納めだ。

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一株のイワシモツケが、わたしたちを見送っていた。

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昨日、期待と不安に胸を躍らせ、嬉々とした気持ちで、白馬三山を見上げた時、
一番最初に目に飛び込んできたヤナギランに、別れを告げた。

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わたしたちの、たった二日間の一番長い山旅が終った。
さあ、下界へ帰って行こう。

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鳥になって、降りて行こう。

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ゴンドラに揺られながら、この二日間に想いを馳せた。
たくさんの花たちに出逢えたこと、しあわせだったとつくづく思う。
あの、最初に感じたアルプスの風に、ずっと抱かれて歩いた山旅だった。
山に入って、初めて知ることが出来るんだと思う、
今年も来れて良かった…

夏のイベントが終って行く寂しさと…無事に終えることが出来た安堵感と…
また、いつか訪れる事が出来るだろうか?その時は、その先の景色が見れるだろうか?
どんな風が吹いているんだろう?あの日と同じ風ならいいなぁ。

「お疲れ様、今回はのんびり山行だったね。でも、こんなのもいいね…」と言うと
『できたら、毎年、北アルプスに来たいな…』と、安曇野さんがぽつんと言った。
彼は、ふるさとの山の素晴らしさに、改めて気付いたのだと思う。

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実家に寄った帰り道、鹿島槍あたりの空が、ほんのりと夕焼け色に染まっていた。

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終わり


長い長いレポに、最後までお付き合いくださったみなさま、ありがとうございました。

category: 森・山

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