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風立ちぬ

日々の想いを風に乗せて…

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虫の音に思うこと… 

もう、だいぶ日が暮れるのが早くなってきて、定時より少し遅れて会社を出る頃は、
辺りはすっかり暗くなり、遠くの山の端だけが、残り火のようにオレンジ色に染まり
夕日の名残りを放っていた。

今日は、わたしが23年間、お世話になった会社の最後の日だった。
会社が無くなってしまうわけではないが、新しい会社の傘下に入る。
つまり、昨今の業績不振から、子会社だったわたしたちの会社は譲渡されたということになる。

こうなる前に、一部の事業部が、他の会社に譲渡されたり、一部の社員が異動させられたりと
いろいろ困難を乗り越えてきたのだが、ついに社名が変わる事となった。
皆それぞれに想いは様々だと思うが、わたしは、よくここまで働かせていただけたものだと
感謝の気持ちが湧いてきた。来月からも、また、新会社で慣れ親しんだ同僚と共に働ける。

泣く泣く、辞めて行った人たちや、単身他社へと移動していった人たちの事を思えば、
この会社で働ける喜びを噛みしめて、新たな気持ちで頑張っていかなければと思った。

そんな想いで、自動扉を開けて外に出た途端、いっせいに鳴いている虫の声に驚いた。
りー、りー、りーと、澄んだ音色で、周りの木立の中から降るように響いてくる。
夕暮れのひんやりとした空気を震わせるように、秋の虫の大合唱だ。
今日は、特に、大きな声で鳴いているような気がした。

毎年、思うことなんだけれど、なんという虫なのだろうと思う。
鈴虫のような綺麗な澄んだ鳴き声だけれど、それよりはるかに大きい声だった。

御岳山には、名虫、“カンタン”という、美しい鳴き声の虫がいるそうだけれど、
この虫もそうなのじゃないかなと思うのだった。
ひと時の虫の音に、秋の深まりを感じる、そんな夕昏だった。
そして、会社のロゴが外された、白い建屋が、寂しく黄昏ているような気がした。
一つの太陽が沈みゆく… 街路樹の道を歩きながら『お疲れ様』と、心の中で呟いた。

そして、もう一つの太陽が昇っていくのだ。
そのうち、この路地に、キンモクセイの香りが、香りだすんだろうな…

tuki
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category: 日々の思い

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鷹渡りの季節 

4年前から始めた鷹渡りの観察、

3年前の記事⇒
 風をつかさどる者たち 

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今年も秋の渡りのシーズンになった。
上昇気流が起きやすい、低山の見晴らしのよい場所が観察のポイントになっている。
わたしが出かけるポイントは飯能市にある天覧山の頂きだ。
山といっても市街が見渡せる丘のような場所で、小さな展望台がある。

その展望台に、この時季になると毎日数十人の人々が鷹の渡りの観察のために訪れる。
天気の良い土日には、30人以上の人が集まって、空を見上げている。
名前さえ知らない人々が、同じように空を見上げ、鷹の渡りを待ち、はるか上空を
上昇気流に乗って渡って行く鷹に心ときめかせる。

山頂を照らす日差しは、まだ夏の名残りを感じさせるほど暑い日もあるけれど、
吹く風は涼やかで、どこか澄み渡り、青い空は突き抜けるように高い。
あれほど賑やかだった蝉の声は途絶え、いつの間にかトンボたちが風に乗る。
鷹の渡りは、秋の訪れをわたしたちに告げているようだ。

たとえ、鷹が渡らなくても、小半日、鷹を待ちながらのんびりと戸外で過ごす
見知らぬ人々と心が解け合う、そんな空間がとても好きで、通ってきてしまうのだった。

9月25日(日)、今年は主人を誘って、この山頂にやってきた。
昨日は雨上がりの晴天で、200羽以上のたくさんの鷹が渡ったようだったが、
今日はあまり渡らなかった。それでも、サシバ9羽、ハチクマ11羽、非渡りの鷹の
オオタカやノスリやトビ、ハヤブサが姿を見せて目を楽しませてくれた。
低空で、オオタカとノスリのバトルも観られた。

初めて、鷹渡りを見た主人は、肉眼では小さな点にしか見えないような高い位置を飛ぶ鷹を
双眼鏡でなかなか捉えられずにいたが、だんだんと慣れて、見つけられるようになった。
みんなが見る方向を向いて、首が痛くなるほど上空を見上げる。
『あっ!!いた!!』そんなふうに叫ぶところを見ると、きっと楽しかったに違いない。
一昨年、お世話になった野鳥の会のNさんのお陰で、主人も鷹渡りを楽しむことが出来て、
楽しいひと時を過ごさせていただいた。

今日の山頂には、途絶えることなくハイキングの人やバーダーたちがやってきては
通り過ぎて行った。多分、多い時は山頂に100人近い人たちがいたと思う。
上空にはトンボがのんびりと舞っていたが、涼やかな一筋の風に乗って、本当に
おびただしい数のトンボが山頂を飛び交った時があった。ちょうどその時、
若い父親に手を引かれた男の子がやってきた。
その子は、『うぁ~!パパ、ここはトンボの王国だね!』と嬉しそうに叫んだのだった。
子供の発想って本当に素敵…。そう思えた一瞬に、みんな笑顔になった。

野鳥の会のみなさんは、鷹の渡りだけでなく、他分野に精通されている方がいらっしゃる
ようで、いろいろ野鳥の事を教えていただいた。
中でも、サシバは四国、九州、琉球列島を通過して大陸へ渡って行くが、ハチクマは、
九州から一気に大陸へと渡って行く、渡りのルートが近年明らかになったこと。

鷹に限らず、渡り鳥たちは、ほとんどが単独で渡って行く。ルートが同じなので、
たくさんの鷹が集まることもあるが、基本はみな単独なのだと言うことなど教えていただいた。
そうか、今日もたった一羽で渡っていくサシバやハチクマがいたなぁと思った。
彼らは、孤高なんだ…そう、思うと、胸の中に熱いものが込み上げてきた。

2時になり、主人も疲れたようなので、わたしたちは一足早く山を降りて家路に着いた。
本当なら、もう一度ぐらい、鷹渡りを観察したいのだが、たぶん無理だろう。
Nさんから教えていただいた、白樺峠にも一度は行ってみたいと思うが、それも無理だと思った。

でも、今年も、身近な天覧山で、鷹渡りを見て季節を感じることが出来たことを感謝しよう。
大空を渡りゆく者たち、わたしたちとは全く違う時空の中で繰り広げられる大自然のドラマに
ほんの少しでも触れる事が出来た事が嬉しいのだった。

今回は、画像がありませんので、よろしければ過去の記事をご覧ください。

category: 森・山

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昭和記念公園にて 

9月4日、まだまだ残暑が厳しくて、とっても暑い日でしたが、
孫のてっちゃんを連れて、昭和記念公園まで行きました。
てっちゃんママに見送られ、ママチャリで、駅まで移動です。
てっちゃんは、重機が大好き。途中、ショベルカーを見かけると、
『じゅうじゅう~!!』と大きな声で叫びます。

バイクも大好き。バイクの音が聞こえると『ブーバー!!』と叫びます。
特に、白バイが好きで、白バイを見かけると『ウェラ、ブーバー』と言います。
この、ウェラ、がどういう意味なのか疑問です。凄い!という意味なのでしょうか?
でも、わたしの事を呼ぶ時も、時々『ウェラ、ばーば』と呼ぶんです。
『凄いばーちゃん』と言うことなんでしょうか?疑問です。(笑)

話がそれましたけど、この前、お散歩の途中で白バイを見かけ、てっちゃんが
『ウェラ、ブーバー』と叫んで走っていくと、おまわりさんが、
『ぼく、乗るかい?』と言って、抱きあげ白バイに乗せてくれたそうです。
娘が、びっくりして、写メを撮って送ってくれました。

話がそれましたけど、バスも好きで、『ばしゅう~!!』
そして、大好きな電車に乗せると、『とっとぉ~!!』と、大感激です。
この前、ママの病院へ逢いに行く時、電車に乗って一番前の運転席の後ろで見ていたら、
終点の青梅で降りた時、後ろから来た運転手さんが、わざわざ、立ち止まり声をかけてくれました。
『ぼく、良かったら、また電車に乗ってね。』そう言って、電車のカードを手渡してくれました。
若い運転手さんでした。きっと、電車が好きで運転手さんになったのでしょうね。
てっちゃんは、カードをもらって、頭をぺこりと下げました。『あーと』
ありがとうって意味です。こんなふうに、まだ片言ですが、しゃべれるようになりました。
あら、また、話がそれましたね。

てちゃんにとっては、初めての大きな公園に、大好きな電車に乗ってやって来ました。
大興奮で、大喜びです。入口の売店で買ってあげたボールを持って、張り切って歩いていきます。

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最近、テレビの戦隊ものを見るらしく、動作が男の子っぽくなってきました^_^;

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公園にある“水鳥の水辺”へ行ってみました。

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さっそく、カルガモくんにご挨拶。

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でも、水鳥よりも、大きな鯉がうじゃうじゃ集まってきてしまいました。
本当は餌をあげちゃいけないのでしょうけど、ちょっとだけ。。。
パンをちぎって、てっちゃんに投げさせると、魚たちはあっという間に呑みこみます。
水鳥も上手にキャッチ。てっちゃん、『おお~!!』と、大喜びでした。

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さて、次は、公園内を回っている、サファリー・トレインみたいな列車が走っていますので
その列車に乗せてあげようと、てっちゃんを抱えて走りました。ハアハア言いながら走っていくと
停留所ではなかったけれど、運よくやってきた列車に乗せてもらう事が出来ました。

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別のトレインとすれ違います。てっちゃんは、『とっと~!!』と言って
そちらに乗りたそうです。
「帰りに乗ろうね。」と言ったら『バイバイ!』と手を振っていました。

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公園のシンボルツリーのある“みんなの原っぱ”を通りましたが、いつもは人がいっぱいですが、
厳しい陽射しにみんな木陰に逃げ込んでいたようです。

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“子どもの森”に着いたので、トレインを降りました。
風車が回る桟橋を渡って森の中へ入っていきます。

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森の中にはロッジ風の休憩所があっていい感じです。

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てっちゃんは、ペンギンさんを見つけました。

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次は、大好きな“機関車トーマス”を見つけました。

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ここは、車も来ないし、広いから自由に走り回っていいよ。

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幼児向けのアスレチックに夢中です。

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生き生きと楽しそうな笑顔で遊んでいます。

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てっちゃんの笑顔は最高だと思っているばぁ馬鹿です。

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「てっちゃん、次は、霧の森へ行くよ~!」と言うと『ごぉ~!!』ですって(笑)

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人工的に霧が湧きでる仕組みです。なかなか幻想的で面白いです。

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てっちゃんは、霧の中に飲まれてしまい、ちょっとびっくりしています。

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あたりは霧の海、大人も楽しめますね。

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「さあ、てっちゃん、今度は怪獣さんを見に行くよ!」というと『ガァオ~!!』
ちょっとした谷間に、石で造った竜たちが、たくさんいます。

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なかなか可愛い顔をしています。

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でも、てっちゃんから見たら、どれだけ大きく見えている事でしょうね。

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口の中に入ると、『ガオォォ~!!』と、うなり声が響き渡ります。
てっちゃん、びっくり!!

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少し大きな子どもたちは竜の背に乗って遊んでいます。
また、連れて来てあげたいと思いました。

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あまりの暑さに、てっちゃんは、顔を洗い始めました。
頭にも水をパシャパシャ!きゃっきゃとはしゃいでいます。

アイスを買ってあげるからということで、ようやく水遊びを止めました(笑)

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さぁ、そろそろ、帰ろうね。ペンギンさんにさようなら。

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帰りのトレインを待つ間、ボール遊びをしました。

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結構、投げるのも蹴るのも上手です(またまた、ばぁ馬鹿ですいません)

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やってきたトレインに乗って、園内をぐるりと回りました。
コスモスの丘はもう少しで咲き出しそうです。
楽しく遊んで、ママの待つ家に帰りついたのは3時になっていました。
てっちゃんは、お昼寝。ばぁばは、ちょっと疲れたけど、
今日は3回てっちゃんのママと間違われ、ちょっと嬉しかったりしました(笑)

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category: 日々の思い

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北八ヶ岳 もう一つの物語 

苔の森を歩きたい。
しっとりと水気を含んだ朝露の森を歩きたい。
トウヒやシラビソの針葉樹の森を抜けて、朝靄立ち込める湖畔に出逢いたい。
白樺の黄葉、落葉松の黄葉、色づいた落ち葉が、小道を埋める。
北八ヶ岳のそんな森を、もう一度歩きたいと思う。

まるで太古の昔から、変わらずにある…
そんな森が、きっとどこかにあるんじゃないか?
そんな想いに駆られた、雨の北八ヶ岳
アイリスと歩いたそんな森を、最近、時々思い出している。

10月下旬になって、遅くやってきた台風の日に、歩いてしまった
アイリスにとって、初めての八ヶ岳は、試練の山旅だった。
そんな山旅に、娘を連れて行ってしまった事を反省したが、
月日が経つごとに、懐かしく思い出される。
わたしたちが歩いた翌日、北八ヶ岳は初冠雪となった。

今朝、富士山に初冠雪があったというニュースを聞いて、
ちょうど、4年前の10月の連休に行った北八ヶ岳の旅を思いだした。
久しぶりに、その時のレポを振り返って読んでみたら、なんだか懐かしくなってしまった。
ブログだと、過去の物を探すのはちょっと大変だけれど、HPなら、何時でも
好きな時に飛んで行けるのが、魅力だと改めて思ったのだった。

★その時のレポ 北八ヶ岳 秋雨の山旅 よろしかったらご覧ください。


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category: 森・山

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憧れの大岩壁へ 

何気なく見たNHKのテレビ番組で、75歳の女性クライマーが、
69歳のクライマーに導かれ、甲斐駒ケ岳にある大岩壁、通称、その岩の美しさから
ダイヤモンドフランケと呼ばれる大岩壁に挑むドキュメンタリーを見た。

この女性は、60歳で山を始め、その数年後に、ロッククライミングを始めたのだそうだ。
彼女が大岩壁に挑戦するのをサポートするために、平均年齢65歳というクライマー
たちの会、“エンドレス Gチーム”が支える。

何より凄いと思ったのは、8時間もかけて、この岩壁を登り切ったということ。
共にザイルで繋がれた仲間の、暖かい励ましや的確な指示、
共に、60代以上の仲間が、一緒に岩場にへばりついて、登り続けた。
遅々として、進まないような、体力の限界となっても、彼女はゆっくりと少しづつ
岩場を這いあがっていく。当たりは、すっかり暗くなっていた。
最後に、登り切って、彼女が呟いた言葉に感動した。
『仲間のお陰で無事、完登できました。完登できたと言わせてください。』
やっと笑顔を見せた彼女を、仲間は暖かく祝福した。

60歳で、山を始め、歩みを止めず、挑戦することを止めない。
ロッククライミングの魅力はなんですか?と聞かれ、
彼女は淡々と答えた。
『登っている時は、何も考えない。未来も過去もない、あるのは今だけ。』

彼女は、今を、充実して生きているんだなぁと思えた。
家庭を守り、子どもたちを育て上げ、親の介護をし、頑張り続けてきた人生
体を壊し、胃潰瘍で胃を半分切除したそうだ。
60歳で山を始めた時、どんな思いで始めたのだろうか?
自分の人生を自分のために生きたいと思ったからではないかと思った。

きっと周囲から反対されたり、リスクもたくさんあった事だろう。
こうした危険を伴う山行をする時、家族は心配して止めたりした事だろう。
それらを、跳ねのけても、自分の道を自分の意思で選んで来た事だろう。
山を登る。それ以上に、彼女がここに到達するまでには、たくさんのものを
越えてきたのだと思う。

60歳からでも遅くはないんだと思った。
そして、75歳になった今も、常に挑戦し続けている姿に心打たれた。
何だか、生きる勇気を頂いた気がする。
わたしも、自分の生きる道を、大切に持ち続けたいと思えた。

category: 森・山

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もう一度… 

数日前のこと、
おかあさん、もうじき、賢治さんの命日が来るね…
アイリスがポツリとそう言った。
イギリス海岸に、また行きたいなぁ…
そうだね。また行きたいね。
思い出すとね。あの時の光景が浮かんでくるの。
そして、想像するとね。あの日に受けた風が、また吹いてくる気がするの…
アイリスが懐かしそうにそう言った。
うん、分るよ。イギリス海岸を見下ろす草の土手で、
あの日の風の優しさも、雨の匂いも、覚えているよね。

お母さんは、羅須地人会のある花巻農学校へもう一度行きたいな。
うん、そうだよね。あの、下の畑に居りマスの黒板、感動だったよね…
あの部屋の中に入った時、賢治さんに出逢えたような気がしたね。
うん、不思議な、感覚だったよね…

そう、そして、あの農学校の生徒さんにも、もう一度逢いたいな。
逢って、今度こそ、鹿踊りの練習風景を見せてもらいたいって思うんだ。
金色の田んぼや、北上川の流れ、自転車で走った農道の事や、
出逢った花巻の人たちの事、思い出すよね…

アイリスと、賢治さんの故郷を巡ったのは昨年のこの時期だった。
とても素晴らしい心の旅だった。
また、いつか訪れる機会が巡ってくるだろうか。
わたしは、もう一度、アイリスと二人で行きたいと願っている。

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category: 森・山

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9月のメモリアル 

初秋が近づくと、ひっそりと逢いたい花がある。
それは“サクラタデ”
透明な桜色の小さな花
里道を歩いていて休耕田の草むらに咲いているのを見つけた
かすかに淡い花色に、もしかしたら…と思って分け入った。
やっぱり、そうだった。
秋に見つけた桜色、すごく、うれしかったな…
早く、あなたに教えたかったけれど、もう、届かないのかな。


『赤い提督!カッコいいだろう。』
あなたと歩いた草地に咲いたキバナコスモスの花影で
一心に蜜を集めていたね。
ぴかぴかの翅色は、燃えるような温かみのある赤と橙色
差し出した、わたしの手にも止まってくれたアカタテハ。
赤い提督、カッコいいね!覚えておくね。忘れたりしないよ。


ひらひらと、柔らかな飛翔で、ヒヨドリバナに舞い降りた水色の蝶
「あっ、アサギマダラだ…」息を潜めてカメラを向けたのに
ひらひらと、どこかに飛んでいってしまった。
『大丈夫、きっと、また、くるよ…』と、やさしくあなたは言ったけど
とうとう逢えなかったね。
その年に見かけた、最初で最後のアサギマダラだった。


背高のっぽのシラヤマギク、薄紫のノコンギク、
純白の花びらとちょっとギザギザな葉っぱはヨメナ
まるみのある小さな花はリュウノウギク…
『野菊には、たくさんの種類があるんだよ』と教えてくれた。
草むらに楚々と咲く野菊の名前…覚えたいなと思った。


『いい色だね…』 森影にひそやかに咲くソバナを愛でて
あなたは、カメラを向けた。
紫の花は、わたしも好きな色。どこにも咲く花だけれど
あなたが写したソバナの花は特別に美しかった。


9月のメモリアル…
もう、随分昔のことだけれど、きっと、どこかの里山の小道に
あの日の風が吹いているだろう。


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category: 日々の思い

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Mr Moonlight  

今夜は中秋の名月でしたね。
とっても綺麗な満月に誘われて、涼やかな風に吹かれてしばらく眺めていました。
冴え冴えと天空に浮かぶ名月…
白い月光が、深い藍色の宇宙から、神秘の光を投げかけていました。

中秋の名月と言えば中学校の修学旅行を思い出します。
京都の古い宿に泊まった晩が、中秋の名月の夜でした。
どんな宿だったかあまり覚えてはいないのですが、中庭がある、平屋の旅館でした。

夜更けに、ふらりと廊下に出ると、満月がとても綺麗でした。
思わず座り込んでしばらく眺めていました。
中庭には、秋の花やススキなど揺れていたと思います。
あの時、遠いいにしえからの月明かりに照らされているようだと思った感覚を
今でも、なぜか良く覚えています。
また、京都に行ってみたいなと思いました。


そして、月明かりと言えばやはり、宮沢賢治の世界を思ってしまいます。

「そうだ。おや、あの河原(かわら)は月夜だろうか。」
 そっちを見ますと、青白く光る銀河の岸に、銀いろの空のすすきが、もうまるでいちめん、
 風にさらさらさらさら、ゆられてうごいて、波を立てているのでした。


 ごとごとごとごと、その小さなきれいな汽車は、そらのすすきの風にひるがえる中を、
 天の川の水や、三角点の青じろい微光(びこう)の中を、どこまでもどこまでもと、
 走って行くのでした。
  「ああ、りんどうの花が咲いている。もうすっかり秋だねえ。」カムパネルラが、
 窓の外を指さして云いました。
 線路のへりになったみじかい芝草の中に、月長石ででも刻まれたような、
 すばらしい紫のりんどうの花が咲いていました。

銀河鉄道の夜の美しい一節を、思い出したりしていました。
そして、紫のリンドウの花を見たいなぁと思ったりするのでした。

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賢治が書いていたケンタウルス祭りで思い出すのは…
母が亡くなる数週間前に話してくれた幼かった日の母との思い出があるのですが、
ちょっと切なすぎて、今、ここに書くのはやめておきますね。

Mr Moonlight という曲、ビートルズの楽曲にもあるのですが、
今日は、桑田さんの曲を思い出しました。ちょっと切なくて、そして、あたたかくなるいい曲です。

   現在(いま)がどんなに、やるせなくても
   明日(あす)は今日より素晴らしい
   月はいざよう秋の空
   Mr Moonlight
   Come again ,Please.
もう一度抱きしめたい


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赤ちゃんが来ました! 

8月27日、予定日より一週間早く、長女に赤ちゃんが授かりました。
わたしが、駆けつけた時には、すでに次女が仕事帰りに駆けつけて二人で段取りを済ませていました。
長女は第2子の出産と言うこともあって、とても落ち着いていました。
次女も、しっかりと姉をサポートしてきびきびとした顔立ちをしています。
二人の娘がとても頼もしく思えた一瞬でした。

次女の車で、病院へと向かいました。陣痛待機室で、痛みをこらえながら
てっちゃんを抱きよせ、長女は、やさしい笑顔でゆっくり話しかけます。
『てっちゃん、ママは、これからしょうちゃんを生むからね。
(赤ちゃんの名前はお腹にいる時から決まっていて、いつもそう呼びかけていました。)
てっちゃんは、ばあちゃんのお家で、おりこうさんにして待っていてくれる?
じいちゃんと、ばあちゃんと、さーちゃんと、おにいちゃんの言う事をよーく聞いてね。』

てっちゃんは、自分の指を出して、みんなの名前の所で指を折りながら、
うん…うん…とこっくり、こっくりとうなずいていました。
娘は、『てっちゃん、お兄ちゃんになるんだねぇ。えらいねぇ』と言って、
いとしそうに、てっちゃんを抱き締めました。

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8時半をまわったので、てっちゃんにご飯を食べさせてあげないとと言う事で
病院を出て、ファミレスで食事をしていると、娘の夫から電話が来ました。
まさか、まだ生まれないだろうと思っていましたが、病院に入ってから
わずか4時間という安産で生まれました。ベッドで、赤ちゃんを抱きながら
『時間がかかると覚悟していたけど、早くて、びっくりしちゃった。』
と、娘は安堵したように幸せそうに微笑みました。わたしもホッとしました。
母子ともに健康でした。本当にありがたい事です。

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その日から、ママが退院してくるまでの1週間、てっちゃんはたった一人で
我が家に泊まりました。毎週のように遊びに来ていたおばあちゃんの家ですが
生まれてこの方、一度もママやパパから離れた事がなく
ましてや、ひとりで泊まったことなどなかったのに、なんの抵抗もなく、
すんなり状況を受け入れているのには驚きました。

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それでも、わんぱくさは変わらないし、お昼寝や夜に寝かすのがすごく大変でした。
お馬さんごっこをしたり、絵を描いたり、公園で遊んだり、電車やバスに乗せてあげたり
どうしても寝ない時には、夜中にもかかわらず、娘や息子の運転でドライブして寝かしつけました。
一週間、わたしと一緒のお布団で添い寝しましたが、寝顔を見ていると
あどけなくて、本当に可愛くなってしまいます。

翌朝、てっちゃんを連れて病院へ行きました。
赤ちゃんは、なんだかすごく小さく頼りなく見えましたが、てっちゃんの時と体重は
ほとんど変わらないのだそうです。「てっちゃんもこんなに小さかったんだ~」
と言いながら、見入っていると、『てっちゃん、おいで!』と、
ママがとても優しく言って、てっちゃんを抱き締めました。

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そして、てっちゃんの小さな両手の上に、しょうちゃんをそっと載せました。
『かあいい~♪』と、てっちゃんは満面の笑みです。
その後、ママがしょうちゃんにおっぱいを飲ませても、みんなの視線が赤ちゃんに
向けられていても、ニコニコしながらじーっと見ていました。
子どもって凄いですね。ちゃんと自分の立場が判っているかのようです。

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でも、次女に言わせると、みんなが赤ちゃんを見つめて写真を撮ったりしている時
てっちゃんは、寂しそうな顔をしていたと言います。
『わたし、てっちゃんの気持ちを思うと、かわいそうになってしょうちゃんを
あまり見れなかったの。』
その時、三人兄弟の末っ子の娘の夫が、やはり、三人兄弟の末っ子の次女に
『今、てつは、俺もさーちゃんも経験した事のない思いをしてるんだよな。』
と、こっそり耳打ちしたそうです。末っ子同志、お兄ちゃんになるてっちゃんの
気持ちを思いやったのでしょうね。

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娘は退院して来た翌日から自宅に戻り、一家4人の暮らしを始めました。
わたしは仕事帰りに寄って、てっちゃんと遊んだり、買い物の手伝いをしています。
『おかあさんも、仕事帰りで疲れているのに悪いね。』と娘は言います。
そして、こんな事も言っていました。
『何だか、てっちゃん、凄く言葉をしゃべるようになったし、少し聞き分けが
出てきたみたいなの。それに、しょうちゃんの事、とっても優しくしてくれるのよ。
今日、わたしが、おっぱいをあげていたら、一生懸命自分のシャツをまくっているの。』

「シャツを?何で?」わたしがポカンとして聞き直すと、
『自分のおっぱいをあげると言うつもりらしいの。超かわいいなぁと思ってね』
「そうかぁ…子どもの発想って凄いね~!!」と思わず笑いながら、
 わたしは、胸が熱くなりました。
『あとね。しょうちゃんが泣いていると、ベッドを覗きこんで自分の顔を隠してるの。
いないないばぁをして、あやしてあげようとしているの。何だか感動しちゃった。』
そう言って、娘はとってもやわらかい母の顔になりました。

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今週も毎日てっちゃんの所に通っています。わたしが行くと、ばぁちゃん~♪と叫んで
嬉しそうに駆け寄って、抱きつくてっちゃん、可愛いです。
わたしは、今度の土日も、てっちゃんと遊んであげようと思っています。
娘たちは、今、わたしを必要としています。
必要とされた人のために、わたしに出来る事を一生懸命尽くしてあげようと思います。
それが、わたしの役目…
そして、わたしがこの世の中で生きた証しになって行くんだなぁと思います。

しょうちゃん、生まれてきてくれてありがとう。
てっちゃんと一緒に幸せになってくださいね。
まだ、か弱い小さな足で、やがて、大地を踏みしめるんだね。
そして、このちいちゃな手に、いっぱいのしあわせをつかんでいるんだね。

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