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風立ちぬ

日々の想いを風に乗せて…

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お正月には獅子舞 

昨年の秋に、主人と一緒に、わたしの住む町に近い成木熊野神社の獅子舞を見に行った。
あまり乗り気でない主人を、何度も何度も誘ってやっと外に連れ出すことに成功した。
主人は、最初は渋々出かけたのだが、この長閑な里山のお祭りの素朴さと、見ず知らずの観客のわたしたちに、心ずくしの煮物とにおにぎりでお昼の接待してくださった地元のみなさんの暖かなおもてなしに、感激し主人の心も開いたようだった。
最後まで楽しく観覧させていただき、地元の方とお話をしたりしてのんびりと家に帰った。
主人は獅子舞に興味を持ったようだった。今年は、わたしが親しくさせていただいている下名栗の獅子舞に、主人も一緒に行くつもりのようだ。

その前に新年早々に、下名栗に近い原市場地区で獅子舞があると教えていただいたので主人を誘って出かけることにした。
この獅子舞は、三匹の獅子が庭場で舞う風流獅子舞と違い、集落の家々を回りながら舞う獅子舞だと聞いた。朝、7時半から回り始めて、夕方4時頃まで続くそうだ。
見学は自由だと言う。『獅子舞の太鼓の音を頼りに来て下さい。』とのこと。うまく獅子舞に出逢うことが出来るのかなぁ?わたしは半信半疑で出かけた。

原市場に向かう途中、以前自転車でポタリングした時に見つけたお寺に寄ってみることにした。幹周が5メートルを超える大杉が三本もあるお寺だ。
その隣にある不動寺には、瘤の垂れさがった大銀杏もある。
久しぶりに巨樹が見たくなったのだ。
人知れず山奥にある野生の巨樹とは違うけれど、里にある巨樹もまた良いものだった。

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低い丘の上にあるこのお寺は、敷地も広く建物も大きな立派なお寺だ。
茅葺屋根の山門をくぐると、ひんやりとした空気に包まれる。
聳え立つ三本の杉の巨樹から、清浄な空気が送られてきているようなそんな気さえする。
凄く静かで、厳かな感じで、思わず身が引き締まる。
話し声さえはばかれる気がしてわたしたちは、声をひそめた。
「すごく立派な杉でしょう。あなたに見せたかったのよ。」『まあな・・・』
掃き清められた庭の片隅で、梅の蕾が膨らんでいた。その根元の陽だまりで小坊主さんが、転寝をしていた(笑)

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わたしたちは、山門を抜け、緩やかな坂になった表の道を降りていく、回りには桜や枝垂桜の木がたくさん植えられていて花の時季にはさぞ美しい桜の丘になりそうだった。
他にも奥に梅林があり、夏椿の木も何本か見つけた。見上げた空には、まるで、トビのように悠々と羽を広げてカラスが飛んでいた。そして、梅の梢には美しいジョウビタキのメスが舞い降りた。

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「わぁ!ジョビコだよ!かわいい!」わたしが、おおはしゃぎするので、主人も梢を透かせて見上げていた。
「ほら、しっぽがオレンジ色をしてるでしょう。」わたしは、双眼鏡を主人に手渡した。
『ああ、これか。』相変わらずぶっきらぼうな答えだったけど、双眼鏡で見れたのなら、まぁ、いいか^_^;

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ポカポカと暖かな陽射しの中、畑の中の緩やかな坂道を下ると、ちょうど眼下に美しい樹形のイチョウの木が天に向かって聳えているのが見えてくる
「あの木もりっぱでしょう。イチョウの木よ。奥にもう1本あってね。最初に見つけた時、ちょうど黄葉の盛りでとても綺麗だったのよ。」と言うと、
『まったく、お前は、どこにでも行ってるんだな。』主人は呆れたようにつぶやくのだった。
「秋と冬には来た事があるけれど、春はまだ無いから、桜の咲く頃、来て見ましょうよ。
きっと綺麗だと思うわ!」と言うわたしに、
『来れたらな。』と主人は答えた。
「そうだ、ちょうどいい距離だから今度は自転車で来ようよ。」『え~!』
「あなたの健康のためにね。自転車、気持ちいいわよ。」
主人の返事は無かったが、嫌だという答えも無かった。(笑)

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そろそろお昼になるので、名栗湖の近くにある美味しいうどん屋さんで昼食にしたあと、少し散策をすることにした。
名栗湖に沿った道を車でゆっくりドライブする。
途中、藪椿が綺麗に咲いていて湖のブルーと暖かそうな萱との対照が綺麗だったので写真に撮ったがコントラストが強すぎてうまく撮れなかった。

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名栗湖の奥に管理釣り場があるのだが、その近くに大ヨケの滝と言うのがある。
今の時期、水量が少ないので迫力には欠けるが、この滝は2段の滝で、道路からは下段の滝が見えるだけだが、ほんの少し山道を登れば、上段の滝を眺めることが出来るのだ。
主人を誘ってみたら、行ってみると言うので、案内することにした。

sisi-isihara_073.jpg 大ヨケの滝下段

sisi-isihara_078_20110129020038.jpg 小ヨケの滝


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あまり、行く人も無いので踏み後のような道だ、しばらく登るとそそり立つような大きな岩壁をくり抜くように細々とした滝が流れ落ちていた。
最初に、ここを見付けた時は、午前中だったので滝壺に虹がかかっていたが、今日は無理そうだった。
主人は、つまらないと言うかと思ったのだが、意外にも、この小さなトレッキングが楽しかったようで、ご機嫌だった。

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そして、そそり立つ岩壁の間から流れ落ちる滝口を見上げて、
『あそこまで登ってみたいな』なんて、言うから驚きだった。
「道が無いし、岩がもろくて崩れるから、登るのは無理そうだよ。」と言ったけど
実は、わたしは、あの崖の急斜面をよじ登り、途中から滝を俯瞰したことがあるんだけれど、それは黙っておくことにした(笑)

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さて、ちょうどいい時間になったので、メインの獅子舞を見学して帰ることにした。
わたしたちは、獅子舞の行列を求めて車を走らせた。
『どの辺りなんだ?』と主人。「たぶん、この辺だと思うんだけれど…」とわたし。
『なんだ、場所が判らないのか?』と主人は少しキレ気味に言う。
と、その時、道路の向こうに紫色の着物を着て、太鼓を引き、笛を吹きながら歩いている人々を見つけた。
「あ、あれじゃない?」『どこに、車を止めればいいんだよ。』

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わたしたちが、車を止める場所を求めてまごまごしていると、
地元のおじいさんが、少しの間なら庭に止めてもいいと言ってくださった。
なんて、ありがたい事でしょう。
わたしたちは、30分で戻りますのでと止めさせていただき、早速獅子舞の後を付いていった。
獅子舞の行列は、細い路地をどんどんと入っていき、
希望者の家の前で、笛や太鼓を打ち鳴らし早口で口上を述べる。

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獅子は、ずかずかと玄関から家の中へと入っていき、家の人々が部屋の片隅に並んで座っている前で、ひと狂い獅子舞を舞い、部屋の中を駆け回り、窓から顔を出したり引いたりするパフォーマンスを見せてくれる。

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舞が終わると、また、口上を述べ、次の家へと向かう。

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次の家でも同じように家の中に入って、獅子舞を狂うのだった。
獅子頭の口をカタカタ、パカパカ言わせながら、人々の目の前で舞う姿は、東北などのなまはげとか、そういうものを連想させるのだった。

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子どもたちが見守る中、今度は、小さな交番の中へと…

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その仕草を見ていると、何だか別の生き物見たい。

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そして、交番の中から出てきた獅子は、わたしたちの目の前でも舞ってくれた。

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まじかで見るとなかなか迫力ある。

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白たてがみに、大きな目、なかなか愛嬌がある顔だ。

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ぐわ~!と口を開けた姿は、凄味がある。

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そして今度は、体育館の目に移動してデモンストレーション

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獅子頭と、それに続く唐草模様の布だけで、一匹の獅子を表現する。

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獅子頭を受け持つ役者と、体を受け持つ役者の呼吸がピッタリと合って
まるで、獅子が生きているように躍動する。

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獅子の体は、風をはらみ、一枚の布なのに、実に素晴らしい表情を見せる。

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しっぽまで表現しているなんて凄い。

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下名栗の獅子舞とはだいぶ違うけれど、こちらは、こちらで、演技が細かい
熟練の役者さんは、やはり素晴らしいと思った。

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観客の女性にも大サービス。
もっと見ていたかったけれど、車を止めさせていただいたお宅に
申し訳ないので、この辺で引き上げることにした。
でも、思った以上に楽しい獅子舞だった。

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昔、わたしが子どもの頃は、こういう獅子舞が実家の方に回ってきていた事を思い出した。
主人の実家は長野だが、こういう獅子舞だったそうだ。
「ああ、おもしろかったね。見れて良かったよね!」とわたしが言うと主人も楽しかったと口にした。
いつもなら、『別に!』と、沢○え○か並みの答えが返ってくるのに、今日は素直に『楽しかった』と言ってくれた事が嬉しかった。

帰る道すがら、小さな園芸センターに寄った。
かわいい花たちが、新春を歌っているようだった。

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「ねぇ、今日の記念に、お花を買いましょうよ。」そう言って、
わたしは、シクラメンの鉢植えを選んだ。
今日もシクラメンはとっても元気にたくさんの花を咲かせてくれている。

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category: 里山

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渇き 

最近、山が足りなくて、心が乾いちゃうなぁ…
そんな想いが急に膨らんで、年末ちょこっと山に出かけた。
麓の道は、真っ白に霜を飾った落ち葉が…

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畑も真っ白に霜の朝

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サザンカの小道に、こころ立ち止まる

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キラキラと金色のススキの穂が揺れる野辺

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青空を仰げば、何か飛んでくる

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アオサギの群れだった。10羽ほど…

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隊列を組んで…

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美しい飛翔で…湖を一回りして

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わたしの頭上を通過していった。仰ぎ見て深呼吸
なぜかな、心がすーっと軽くなり、ふんわりと膨らむ

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湖の青と、木立の向こうの青

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冬枯れの道に、一際シダの緑が美しい、木漏れ日の道

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陽射しに透けて、緑が燃えてる

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何かの鳥の羽根だろう、何枚も落ちている。
木漏れ日がやさしく包むと羽の先が透けて見える。
この場所で、命は風になった…

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岩をくりぬいて、道は続く

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木漏れ日の道に

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まだ、紅色のひと葉が…

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ふと眼を落とせば、青い流れが陽に溶けている

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暖かそう…水が青いな…あそこに降りたい。
ところどころ、伐採されているから、行けそうだ。

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登山道を離れ、斜面を下る。そして、川岸に佇む。

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思った通りの美しい渓…

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小さな流れが階段状に、流れ

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小さな淀みは、びっくりするくらい澄みきっていた。

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滑になった小さな滝は、蛇行して流れ

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小さな青い釜へと注ぐ…
 
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小さな滝をいくつか超えると大きな滝に行きあたる

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藤掛の滝という優美な滝だ

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さらに上流部へと道は続き

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苔むした岩を伝って渓流は流れる。
このまま、未知の道をずっと行ってみたいけれど…

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もっと、上を目指したいけれど、今日はここで帰ろう
少しだけれど渓流を楽しめて良かった。
わたしは、来た道を戻り、湖の下に降りた。

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美しく十月桜が咲く土手

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ちょうど陽射しが良い具合に透過光になって綺麗

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わたしは、何枚もシャッターを切った。

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なんて、たおやかで

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優しげで

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透き通るように美しいのだろう

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わたしは、十月桜の美しさを胸に刻んだ。
半日で帰る予定だから…後ろ髪惹かれつつ、帰路に着いた。
でも、来て良かった…こころが潤っていくのが感じられたから。

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category: 森・山

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きみが星こそかなしけれ 

きみが星こそかなしけれ…
この言葉、すごく綺麗な言葉だと思います。
宮沢賢治の詩の最後に書かれたフレーズです。



「敗れし少年の歌へる」 宮沢賢治

ひかりわななくあけぞらに
清麗サフィアのさまなして
きみにたぐへるかの惑星(ほし)の
いま融け行くぞかなしけれ

雪をかぶれるびゃくしんや
百の海岬いま明けて
あをうなばらは万葉の
古きしらべにひかれるを

夜はあやしき積雲の
なかより生れてかの星ぞ
さながらきみのことばもて
われをこととひ燃えけるを

よきロダイトのさまなして
ひかりわなゝくかのそらに
溶け行くとしてひるがへる
きみが星こそかなしけれ

この詩をわたしなりに解釈してみました。


「敗れし少年の歌へる」


きらきらと光を撒き散らしながら
染め上げて行く明け方の空に

清々しく澄み渡るサファイヤのような
君の面影に似たあの惑星(ほし)が
いま、儚げに融けてゆく

雪をかぶった「びゃくしん」の木にも
いくつもの海や岬の果てまでも、
いま、朝の光が届く

青い海原は、遠く万葉の彼方から
寄せては返す波音の
変わらぬ調べを聞きながら
朝の光を浮かべ輝いている

夜に、湧き上がった積雲の中から
生まれてきたあの星たちの瞬きは
まるで君の言葉のように、
わたしの心に何か問いかけるように燃えていた

美しいバラ輝石のように
あの空の彼方にきらきらとひかる星よ
明け空に溶け込んでしまうように
微かな光を投げかけている
君があの星ならばどんなに美しいだろう
そして、消えていく輝きが愛しくてかなしい

きみが星こそかなしけれ

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category:

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ある、霜の朝のお話し 

そらのてっぺんなんか冷たくて冷たくて
まるでカチカチの灼きをかけた鋼です。
そして星が一杯です。けれども東の空はもう
優しい桔梗の花びらのようにあやしい底光りをはじめました。

その明け方の空の下、ひるの鳥でも行かない高い所を
鋭い霜のかけらが風に流されてサラサラサラサラ南の方へ
飛んで行きました。
実にその微かな音が丘の上の一本いちょうの木に聞える位、
澄み切った明け方です。

いちょうの実はみんな一度に目をさましました。
そしてドキッとしたのです。
今日こそはたしかに旅立ちの日でした。
みんなも前からそう思っていましたし、
昨日の夕方やって来た二羽の烏もそういいました。

宮沢賢治の“いちょうの実”というお話です。
この明け方の空の色や、霜の朝の澄みきった空気の冷たさとか
細かな銀色のはりのような霜のかけらがが風に流れる音とか…
そんな描写がとても素敵で好きなのです。

過ぎた日の秋…
わたしは、色づき始めた銀杏の木の下で、そっと本を開き
このお話しを読みました。
そして、ハラハラと、イチョウの葉が散り敷いて
銀杏の実が旅立つ頃に、明け方の空を見上げ
もう一度、この銀杏の木の下で
このお話しを朗読してみたいと思っていました。

けれど、いつのまにか月日は過ぎて、とうとう
その夢は叶いませんでした。

真っ白に霜が降りたある朝、
白い息をして、わたしは、馴染みの神社の境内にいました。

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散り敷いた銀杏の葉が、色を失くし降り積もった中に
たくさんの銀杏の実が零れていました。

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おかあさんの銀杏の木の下に、こんなにたくさんの銀杏の子供たちが
霜に凍えて落ちていました。
遠く、旅立つはずだったのに、おかあさんが恋しかったのかな…

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まだ、色のある、イチョウのひと葉…

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一面、楓の葉が幾重にも降り積もって、霜に凍えているのです
きっと、散ったばかりの時は、どんなに美しかったでしょう…

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薄茶色の枯れ葉が、過ぎし時をセピア色に刻む…

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柔らかなセピア色に、鮮やかなサザンカの花びらがそっと…

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わたしは、空で覚えていた、いちょうの実を、
声に出してもう一度、言ってみました。

そらのてっぺんなんか冷たくて冷たくて …

category: 里山

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