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風立ちぬ

日々の想いを風に乗せて…

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蛍橋 

三年前の冬の事、自転車で名栗を走っていて、ちょっと立ち寄ったお店。
古い納屋を改造して作ったと言うコーヒーとケーキのお店だった。
そのお店の前の道を降りてゆくと川があって、木の橋が架かっていた。
あまりに水が綺麗だったから、「夏には蛍が飛びますか?」と聞いてみた。
すると、飛ぶと教えていただいた。蛍の時期にはお店も延長して開いているとの事だった。
その時から、いつかは行って見たいと思っていた。
でも、蛍が飛ぶのは夜の事、自転車では行けないし…
こうして、ずっと月日が流れた。
まだ、蛍には早いけれど、先日、夕暮れ時の短い時間だけれど、訪れてみた。

緑の木立ちの中の橋、わたしは、“蛍橋”と、名付けてしまった・

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渡ると、柔らかな木の温もりが靴底に伝わってくるみたい…

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蛍橋の真ん中で、立ち止まってみる。涼やかな風がそっと流れてきた。

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川下の緑と…仄かな草の匂いがした。

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川上の緑…静かなせせらぎの音が絶え間なく聞こえていた。

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川岸へと降りてゆくと

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水がこんなにも美しい

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滴る緑が美しく映えて

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神秘的なほど、澄み切っている

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ユキノシタの白い花咲く…

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あの蛍橋に佇んで、川面を光る蛍を見たい

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淡く、仄かに、闇に明滅する光…きっと、感動するだろうな…

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いつの間にか、川霧が立ち込めて、カジカガエルが鳴く美しい声が聞こえ始めた。

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わたしは、微かに染めた夕暮れの雲と夕月を道連れに家路を急いだ。

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category: 里山

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水無月はゆく 

早いものですね。もうすぐ6月は終わります。
夏が好きなわたしは、梅雨の季節が終わるのが待ち遠しかったのに
思い返せばいつの頃からか6月が特別の季節になりました。
しっとりと雨に濡れる緑や、紫陽花の花が色づいていくのを、
移ろう季節を見つめるのが好きになりました。
尾瀬ではきっと、湿原を緑に染めて、優しい雨が降っているのでしょう。
東京では蒸し暑い雨です。夕べから夏風邪で熱があるので、なお更、体がほてります。
こんな晩は、爽やかな6月の花たちを愛でることにしましょう。

6月の花といえば紫陽花、水色の花が葉陰からのぞく姿が好きです。

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萌黄色の花が、だんだんと染まって

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淡い水色の花色に…移りゆく姿がゆかしくて

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薄紫の縁取りが、色を染めて

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うっとりするような花色に、すみれ色した紫陽花もいいですね。雨に濡れたらなおのこと

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白い額花が清楚で…本当の花は、小さな蕾のまま、これからかわいく咲きます。

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6月の雨には、清楚なドクダミの花も似合います。十字の花も、丸い蕾も愛らしい…

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葉の形も、紅い縁取りが控えめで美しいです。

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森影に咲く雑草だけど、わたしは好きです。清らかな流れに、群れて咲く姿が涼やかで…

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ドクダミだけの浮島も、誰が作ったのでしょう?きっとドクダミの花が好きなんですね。

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砂糖菓子のようなシモツケの花、細い蘂がかすむように綺麗です。

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白花の中にピンクの花が混じって、かわいいですね。

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6月の菖蒲園…雨に滲む姿が好きだけれど、晴れやかな日も美しい。

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やはりこれが、定番でしょうか。薄紫に黄色のライン。

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きりっとした花姿…

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花びらの紫のラインが綺麗です。“水玉”の名前が付いていました。涼やかな白に藍の水玉。

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菖蒲の花を撮るのって難しい…

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紫の花に銀の縁取り、美しい花でした。

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ピンクのたおやかな花…こんな柔らかな花色もあるんですね。

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蕾もつんつん、膨らんで…

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紫色の子猫ちゃん…

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水色の菖蒲…綺麗な色です。

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そして、純白の花を撮りたかったんですが、どの花も遠かったです。

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花を撮る女性の立ち姿が美しくて絵になります。

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やはり、緑をバックに撮りたくて…

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菖蒲園の周りを流れる小川の淵に、バライチゴの赤い実がたくさん実っていました。

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小さな赤い実に、気づく人はあまりいないみたい。

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こちらはニワトコの実、秋の実りを思わせる赤い実です。

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入り口の池には睡蓮の花が咲き始めました。

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白い睡蓮は清楚です。尾瀬のヒツジグサを思い出してしまいました。

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なんとなく、モネの絵を思い出しました。

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青梅の菖蒲園でのひとこまでした。水無月がゆくと菖蒲の花ももう、終わりでしょうね。

category: 里山

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夏なのに、冬の話で… 

HP更新のお知らせです。
新しく立ち上げた、“風の旅人”のホームページですが更新されないままになっています。
春先ごろから手がけていたページがやっと出来上がりました。
思いっきり季節を逆行して、夏なのに、冬の話題で申し訳ありません。
長いですが、もし良かったらご覧いただければ嬉しいです。

下のURLから、どうぞ(^^)

★URL→日原探検隊 ミズナラの尾根に幻の巨樹を探せ

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category: 森・山

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青が澄む時間 

もし、あなたが、この街に訪れるなら…
できるなら、こんな時間に来てください。

夕暮れのセピア色が、静かな夜の帳にほどけていく時間
セピア色の粒子の中に、青い粒子が混ざっていって
いつの間にか、どこまでも澄んだコバルト色の夜空の色に溶けてゆく

帰宅を急ぐ人たちに続いて駅の改札を抜ければ、いつの間にか街の中に消えて
古い映画の看板が、懐かしく語りかける。
細い迷路のような路地を潜り抜け、遮断機のある踏切を渡り、駅を振り返れば
旅心をそそられるように灯りが灯っていたりする。

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この街の片隅に、小さなコーヒーショップがあります。
ねじまき雲という名のこのお店。何度か通りかかる度に入ってみたくて…
なんとなく、不思議なオーラがあって、こころ惹かれるそんなお店ってあるでしょう?
きっと、あなたも、気になると思うわ。
今日は、どうかな?と思ったら、やっていないみたいでした。
ああ、残念だなぁ…今日は入ってみたかったのになぁ
そう思って、お店の通り側にある窓辺へと歩いて行きました。
その瞬間、窓辺に“ポッ”と、灯りが点りました。

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わたしは、ドキッとして、本当にドキドキしながら、入り口に回ると、
飾り窓に引いてあった布製のブラインドが開いているではありませんか…
今日、来る事を意味づけられていたように、そんな気がして、
わたしは、迷わず、お店の引き戸をガラガラと開けました。
ほの暗い店内には、何か、昔からの時間がうずくまっているような、
ちょっと鄙びた匂いがして、一瞬、目がくらんだ気がしたけれど、
お店の奥に、とっても居心地が良さそうなオレンジ色の灯りが点る厨房がありました。
そして、そこに、開店と同時に飛び込んできたわたしを、やっぱり少し驚いた顔で見つめているマスターと目が合いました。

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あのう…イイデスカ?と、わたし、  はい…ドウゾ、お好きな席へ とマスター

狭い空間なのだけれど、おかれた木の机や、カウンターや、椅子や、飾りだななんかが、
とても味わい深くて、懐かしくて、お洒落で、なんとも心落ち着くのでした。
わたしは、座る席を決めて、座ったけれど、回りが気になってきょろきょろ見回しました。

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マスターが、お水の入ったグラスを、小さなお盆に入れて現れると、
テーブルに、グラスを置き、背中を小さく丸めて丁寧に、お辞儀をします。
手作りの小さなメニューには、とても、丁寧にコーヒーの説明書きが載っています。
詩のような、店主のメッセージも書かれていたりして。
わたしは、“朝露のしずく”という、コーヒーを注文すると、マスターは、
また、丁寧に一礼して厨房へと戻っていくのでした。

わたしは、ぼんやりと飾り窓から外の景色を眺めていると、厨房では、マスターが真剣な眼差しでコーヒーを入れ始めます。
コーヒーミルで、豆を挽くところから始ります。
そして、ドリップする仕草がまた素敵!
細い注ぎ口の銅製のポットから、放射線状にお湯を注ぎいれます。
本当に、丁寧に、真剣に、一杯のコーヒーに精魂を傾けている。そんな感じです。
最後に、テイスティングする、シュッと、コーヒーを啜る音は、まるで、ワインのソムリエがテイステイングしているみたいです。

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そして、出された琥珀色の一杯のコーヒー
お待たせいたしました。朝露のしずくでございます。
そう言って、マスターは、また、大きな体をちぢこませるようにして、丁寧にお辞儀をしました。
その仕草が、何だかとっても好感が持てるのでした。

わたしは、コーヒーを一口飲んで、本当にびっくりしました。
普通のコーヒーに使う豆を、10倍ぐらい、使ったのではと思えるくらい濃厚で凝縮された味と
その薫りの高さに、今まで一度も飲んだことのない味わいを知りました。
これが、本当のコーヒーの味なのでしょうか。カルチャーショックです。
最初は、驚いたけれど、ゆっくり味わううちに、その味の虜になったみたいです。
手作りのチョコレートと実に良くあっておいしいのでした。

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あなたが、今度、この街に来たら
ぜひ、このお店をたずねてください。“ねじまき雲”という不思議なお店。
古いものを、大切に使って、今に生かしている…そんなお店です。

そして、訪れるなら、ぜひ、こんな夕暮れ時の青が澄む時間に…

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銀河鉄道の旅☆ 

アイリスはこのところ、宮澤賢治にはまっている。
“宮澤賢治を旅する”そんなタイトルに惹かれて、雑誌を買ってしまったという。
『なんとなく、おじさんとかが読むような雑誌みたいだったから、買うのが恥ずかしかったんだけれど、どうしても読みたくて…』とちょっとテレながら雑誌を見せてくれた。
その雑誌の表紙には、帽子を被り、外套を着た賢治が、うつむき加減に佇む姿。
農地に佇む賢治の写真が、黎明の星空をバックに描かれていた。

その夜、雑誌を抱えながら、アイリスは少し早めに自分の部屋へと上がっていった。
ベットの中で、雑誌のページをめくりながら、銀河を巡る夢を見ているのだろうか?
数日後、アイリスは、こんな事を話し出した。

『おかあさん、賢治って、やっぱり心の深い、慈悲深い人だったんだね。
裕福な家に生まれたけれど、安定した生活ができる家業は継がずに、教師になる。
教え子たちを通じて、農村の貧困を知った賢治は教員を辞め、自ら農民となって、農民が安定して暮らせるようにと献身的に尽くす、あえて苦難の道をえらんだんだって。
農家を一軒一軒回っては、農業のやり方などを教えて歩いたけれど、自分は借金をしても全て無償で行ったんだって。

だけど、農家の貧しさはそれだけでは救えないと判って、今度は肥料の石灰の普及のために、営業マンとなって売り歩くんだけれど、夜も寝ないで、頑張りすぎて志半ばで病に倒れてしまったんだよ。
その病の床で書いたのが、“雨にも負けず”の詩だったんだって。
詩の中で何度も“そういう人にわたしはなりたい”と書いているけれど、自分がそうなりたいから書いたんじゃなくて、人としてそういう風に生きることが出来たらと憧れを持って書いているんだそうだよ。

あの詩のなかに、“あらゆることを、良く見聞きし分かり”という言葉があるけれど、最初は“判り”だけだったんだって、だけど、後から、“良く見聞きし”と言う言葉が付け加えられたんだよ。
そういう風に、賢治の作品は、後から手直しすることが多かったんだって、だから、賢治の作品は未完のままだと言われているらしいよ。
だけど、賢治が自ら記した言葉の中に“永久の未完成はこれ完成である”という言葉があったんだって、だから、賢治の作品は全て未完のまま完成してるんだそうだよ。ね、なんか、深いでしょう…』
アイリスは、目をキラキラさせながら、そんな事を話してくれた。

そして、アイリスはこんな話も始めた。

『賢治は22歳の頃、生死を分けるような大病をして、その時に、
「自分の寿命は、あと15年あるまい」と友達に話たんだって、それ以来、わが身を省みずひたすら生き急いだんだって。
生涯を独身で過ごして、自分のことより、農民の幸せのために、人生を捧げて、
本当に、15年後37歳の生涯を終えたんだって。

おかあさん、生き急ぐって言葉は悲しいね。もしも、もっと自分を大切に自分のために生きていたら、もっと長生きできたのかしら?
でも、そうしたら、あんなに胸を打つ素晴らしい作品は生まれていなかったのかなぁ…
賢治の妹のトシは、24歳で亡くなっているんだよね。若すぎるよね…。
今のわたしとほぼ同じ年齢で死んでしまうことを考えたら、短すぎる人生だと思う、
だって、今のわたしは何も残せないもの。』そんな風に話すアイリスは目を潤ませた。

わたしは、トシが死の床で、窓の外に降り積もる雪が見たいと言って、兄の賢治に“あめゆじゅとてちて、けんじゃ”…と、頼む、“永訣の朝”の詩を思い出していた。
“あめゆじゅとてちて、けんじゃ”と言うのは、トシの臨終の言葉で、
“雨雪を取ってきてください”と賢治に頼んだ言葉だった。
賢治は、“よし、分かった、今取って来てやる、待っていろよ”…そう言って、裸足で庭に飛び出して、松の枝に積もった雪を茶碗にすくって戻ってきたが、トシの命の灯は消えてしまっていたのだった。
賢治は、トシが、自分の死後も賢治が悲しまないようにと、
“こんなさっぱりとした雪のひとわんをわたくしにたのんだのだ”と、詩の中で書いている。

わたしは、「あの詩の言葉は、本当に切ないよね」と言いながら、やはり涙ぐんでしまった。

『グスコーブドリの伝記という、物語で、イーハートーブという街が出てくるでしょう。
賢治の作品の中にもよく、このイーハートーブという街が出てくるけれど、賢治が生まれ育った花巻のことを言っているんだそうだよ。
グスコーブドリの伝記のなかで、自らが犠牲となって命と引き換えに、イーハートーブを救うのだけれど、人々の記憶の中からグスコーブドリの事は忘れ去られてしまう。と言う結末は見返りを求めずに、人々が幸せならそれでいいのだという、賢治の想いで、このグスコーブドリは、賢治自身だと言われているらしいよ。
花巻の貧しい農民のために生涯を捧げるけれど、みんなの暮らしが良くなれば、自分のことは忘れてくれて、それで良かったんだって。本当に清らかな人だったんだね。』と、アイリスが言葉を続ける

「賢治の宇宙って言葉があるわ。賢治の作品には、無限の広がりと奥行きがあるから、何度読んでも、読みきることは出来ないのだって、それが賢治の魅力でもあるんだよね。おかあさんもアイリスぐらいの頃、読んだ賢治と、今、読む賢治は違って思えるわ。あの頃、憧れていたイーハトーブって、不思議で素敵な響きのある言葉だね。」と、わたしが言うと、

『おかあさん、賢治を探す旅に出ようか?賢治のイーハトーブを見に行かない?』
少しして、アイリスがそう言った。

「いいわね。おかあさんも花巻に行って見たいとずっと昔に思っていたわ。もう、行く事もないだろうと諦めていたけれど、アイリスとなら行けるかもしれないね。おかあさんとで良ければ一緒に行こうか?」
と、答えると、アイリスは、『うん、おかあさんとがいいわ。だって、わたしの友達の中には、宮澤賢治を語れる人がいないから…』と、笑った。

「そう!嬉しいわ、ありがとう。行く時は、列車の旅がいいね!」

そんな訳で、もしかしたら、そう遠くない夏、賢治のイーハトーブを探してアイリスと一緒に銀河鉄道の旅に出るかもしれない。




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軽井沢 

アイリスが、友達と軽井沢に行って来た。
ローズガーデンや、別荘地のある森の中のお洒落なレストランで食事をし
小さな美術館を2つほど回ったそうだ。

アイリスはお土産にプリンを買ってきた。
とっても濃厚で美味しいプリンだった。
アイリスは、『おねえちゃんのところにも買ってきたんだよ。』と言って
マーガレットのアパートにも届けに行った。
家が近いって、本当に嬉しい事だと思う。

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『森の中を歩いたら、本当に手が届きそうなところにヤマガラがやってきたのよ
すぐ近くに、アカゲラもいたの。森の中にドラミングの音が響いていた。
アカゲラってあんなに大きいなんて思わなかったわ。』

アイリスは目を輝かせながら話してくれた。
『あんなに近くで見れるんだもの、もし、“野鳥の森”だったら、どれだけの種類が見えるんだろうと思ったわ。
道を覚えたから、今度、お母さんを連れて行ってあげるね。意外と近いのよ。』

『それと、“野の花”という美術館に行ったら、まず最初にマツムシソウの花が目に飛び込んできたの。
淡い薄紫の水彩画で、とっても綺麗だったわ。ノコンギクや、キキョウや、ホタルブクロや、おかあさんと一緒に見た花ばかりだなぁと思いながら見ていたの。
おみやげ物のコーナーで、スミレの花の絵があったので、おかあさんにはこれだ!と思って買ってきたの。気に入てもらえた?』と言いながら、美しい絵をプレゼントしてくれた。

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「ありがとう!素敵だわ♪これはタチツボスミレだね。大好きなスミレよ。」とお礼を言いながらとても』嬉しかった。
わたしのことを考えながら選んでくれているアイリスの姿が浮かんできて、胸がきゅんっとなってしまった。

“ちいさなすみれの花”と鉛筆で小さく書かれた絵。
淡い紫の花色は、まさにタチツボスミレの花色そのものだった。
こんな絵が手元にあるだけで、そこはかとなく嬉しい…

軽井沢…その地名に惹かれている。
思い出すのは、わたしが22歳の夏、父母と弟と4人で出かけた家族旅行のことだ。
翌年2月に結婚が決まっていたわたしのために、母は、『最後の家族旅行に行こう』と言い出した。
病弱だった母が、旅行に行きたいなんて言ったのは、初めてのことだった。
父は、早速、軽井沢のホテルに予約を入れた。

八月のお盆休み、とても暑い夏の盛りだった。
その時、母が着ていた服は、淡い薄紫のレースのワンピースだった。
白い日傘と、父の白い開襟シャツと夏帽子…
並んで歩く二人の姿が、不思議と今も目に焼きついている。
離れになったホテルの部屋の、開け放した窓の、風に膨らむ白いレースのカーテンとか。
中庭の芝生から、聞こえていた虫の音とか。
早朝の、薄い霧に包まれてぼんやりとまどろんでいるような、木陰に佇む別荘の佇まいとか。
軽井沢の駅のホームで電車を待っていた時の会話とか。
断片的に思い出されるのだった。

あれから、軽井沢には行っていない。
確か、軽井沢プリンスホテルだったかしら…今もあるのだろうか?
あの時の駅が、中軽井沢だったのか、北軽井沢だったのかすら覚えてはいないのだった。
もう一度行ってみたいな…行こうと思えば行ける距離なのに、何故か行けなかった場所。
娘が連れて行ってくれるという…

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category: 日々の思い

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生命 

松山千春さんの“生命”という曲を聴いて感動しました。
澄み切った美しい声、やさしい声…
この人の感性の美しさを感じます。 → 生命/松山千春
てっちゃんのあどけない寝顔をみていると、わたしもこんな気持ちになります。
てっちゃんの未来にはどんなしあわせが待っているのでしょうか。
ずっと、ずっと、そっと…見守ってあげたいな。

    生命   /   松山千春


 この子の人生を 見届けられるなら
 最後まで見守って あげたいと思うね
 おやすみ今日の日は
 明日もいい子だね
 あどけない寝顔だね
 夢見ているのかな
 頬寄せて頬寄せて
 どうかすこやかな
 毎日を 毎日を 与えてくださいね

 微笑も涙も
 全てをこの胸に
 鮮やかに焼き付けて
 しまっておきたいね
 いつの日か一人で 歩き始めるだろう
 今はまだ小さな手 幸せつかめるね
 頬寄せて頬寄せて
 どうかすこやかな
 毎日を 毎日を 与えてくださいね

 この子の人生を 見届けられるなら
 最後まで見守って あげたいと思うね

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生命って、不思議です。
今は、大人になったわたしの子どもたちにも、こんな頃があったのです。
そして、わたしにも、両親や祖父母に見守られたこんな頃があったのですね。
なにも知らずに、愛され慈しまれたみどり児のころ…
もう、こんなに長く人生を歩いてきてしまいました。
残された年月がどのくらいなのかも判らないけれど、
人生の大半を生きてきた事には間違いないんだと思います。

どうして、何のために、生まれてきたのか?
それが、判る時があるのでしょうか?おそらく最後までわからないんだと思います。
わたしを愛してくれた父母はもう、いないけれど。
でも、与えられたせっかくの人生…
誰かのためだけでなく、自分のためにも
しあわせって、感じられるような日々を、大切に送りたいものですね。

category: 音楽

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ネコ街のお店 

★ 夏への扉

時間は10時半、コーヒーブレイクには、ちょうどいい時間。
夏への扉を開けるのは、これで4回目だったけれど、こんなに早い時間に開けるのは初めてのことだった。
扉を開けて入っていくと、『いらっしゃいませ』と、お髭のマスターが迎えてくれた。

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ちょっと悪戯っぽい目が、優しく笑っている。
まだ、お客さんは誰もいない。「もう、いいですか?」と、わたし。
『はい、どうぞ、お好きな席に。』と、マスターは言いながら、いつものジャズを流してくれた。
するとたちまち、ムード満点になる。
しっくりと落ち着いたこげ茶色の木の床の上を、スイングするように音が流れ出す。
何となく、楽譜の中の音符が床の上を流れていくのが見える気がするのだった(笑)

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美しい木目のテーブルには、清楚なカモミールの花が、透明なグラスに挿してある。
片隅の飾り棚には、小さめのピンクの薔薇が、さっきまで朝露を受けていたかのように咲いていた。

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ゴージャスで気品に溢れた大輪の薔薇でなく、そっと垣根に絡んでいたような普段着の薔薇が、とてもこのお店に似合っていて美しいなと思った。

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机の上の、こんなランプも、夕暮れ時には、ほんのりと灯って、お店の雰囲気を演出しているのだろう。

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出窓には、淡い薄ピンクの花びらの桜が一枝。ソメイヨシノより小さな花…
可憐な風情はかすみ桜だろうか…

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わたしは、やはり、一番奥のテーブルを選んで腰を下ろした。
外に押し広げられた窓辺から窓の下を走る電車の音が、ガタンゴトンと聞こえるテーブル。

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わたしは、コーヒーとアップルケーキを注文した。


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大きな窓から差し込む朝の光が、テーブルに置かれたカモミールの花を、いっそう美しく浮かびあがらせた。

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壁に掛かった絵が変わったんだ…なんて、考える。
片隅の古い大きなスピーカにも陽射しが動く。
棚に置かれた写真雑誌をパラパラとめくり、窓の外の歩道橋を時折り歩いてくる人や車をぼんやり眺めつつ、ジャズに耳を傾ける。

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ゆったりと流れるこんな時間、いいなぁと思う。
やがて、マスターが、カップに零れるほどなみなみと注いだコーヒーを運んできてくれる。
『ミルクはいりますか?』 「はい。」そんな会話。すると、小さなミルクピッチャーが添えられる。

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わたしは、最初はミルクを入れずにコーヒーの香りと味を楽しみ、その後、ミルクを注ぎいれた。
ワインでじっくり煮込んだりんごを入れて焼いたという自家製アップルケーキは、素朴な味わい。
しっとりと柔らかく、甘ずっぱいりんごの香りがしていた。

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ひと時の豊かな時間を楽しんで、また、散策の続きを始める。

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夏への扉から坂道を降りていくと、「な、なんと!」
いつも開いていたことがなかった怪しいお店が開いていた。
“妖怪本舗”うーん、やっぱり怪しげ…さすがに、一人で入ってみる勇気がなかったので、このお店のことは謎のままです。(^_^;)

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やはり、今まで一度も開いているのに出逢ったことがない“ガチャマン本舗”
こちらは、手作りの猫のぬいぐるみなどを製作されているお店のようだ。

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壁に掲げられた夢のある絵や、オブジェから、きっと素敵なお店なのだろうと興味が
あるので、いつか開いている日に訪れてみたいお店です。

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七兵衛通り、キネマ通り、昭和通りと、いくつかの裏道があり、こちら側にもにゃ
にゃ曲りと言えそうな細い抜け道がある。

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入り口は、昔のビリヤード場だった古い建物の脇に、“抜け道”の看板。
そこを入っていくと、板塀を張り巡らせた曲がりくねった道がある。

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板塀には、いろんな猫の絵が掛けてある。誰が描いたのかな?見ているだけで楽しく
なる。

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この路地には、昔ながらの小さなお豆腐屋さんがある。

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なんとも懐かしいほのぼのとした風景だろう。思わず、昔、お使いを頼まれてボール
を持ってお豆腐を買いに行った事など思い出してしまった。
お店の窓に貼られた、カウボーイ姿のジョン・ウェインのポスターも懐かし過ぎる…。

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メインストリートのバス停も猫街らしい。トトロの猫バスでも走ってきそうだね。

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もり田屋さんというとんかつやさん。テレビでも紹介されたお店だけど、現在は開店休業のようだ。
外灯や、格子戸が、昭和の時代を物語っている。

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★ 繭蔵というレストハウス

古い石の蔵を改造して作った店内は、ムード満点のお洒落な空間。
時々、ライブや展示会なども催されるそうだ。
石造りの蔵でのライブハウス。音響もきっといいんだろうな。いつか聴きに行ってみたい。

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カウンター式のキッチンがお洒落。

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テーブルも椅子も、インテリアも、青梅のお店を代表するようなセンスの良さだ。

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扉もまた、アートぽくて素敵。

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ランチプレートというのを注文してみた。思わず食べ始めちゃったけれど(右端)(笑)
慌てて、写真をパチリ!食いしん坊のsizukuでした^m^

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照明も器も、もちろん、お料理も上品だった。

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石造りの“繭蔵”昔は、この蔵で蚕を飼っていたとか?
今は、素敵に生まれ変わったレストランに、あなたも一度足を運んでみてください。

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このあと、お寺や街を散策しました。花がいっぱい、春爛漫の4月でした。

ミツバツツジ

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青空に桜。空いっぱいに花がほどけていきそう。

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光に透けて、綺麗!

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地面には、桜の樹の影が伸びる。

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ワビスケも、光をまとって…

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ムラサキハナナも、道端に群れて咲く。

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古いポンプ式の井戸のある路地。

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そして、またまた、素敵なお店。ステンドグラスを扱う、MINAMO というお店。

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大きな飾り窓に、色とりどりのガラス細工。

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アクセサリーからランプシェードなど…ワクワクするような楽しそうなお店だった。

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今度、ゆっくり訪ねてみたい。手作りのポストもいい味をだしている。

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この他にも、たくさんの物作りのアーティストたちのお店が、あちこちの路地に散らばっていてとても一日では回りきれないです。
青梅って、知れば知るほどおくが深くて、不思議な街です。
長くなりましたのでこの辺で。

次回は、とても素敵な、“ねじまき雲”というカフェをご紹介して、今回の青梅散策シリーズは、ひとまず終了いたします。
時間を捲き戻すような長~いお話にお付き合いくださった方、ありがとうございました(*^_^*)

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にゃにゃ曲がりのある道 

さて、かなり前の日記を相変わらず季節を逆行するように綴ってます(^_^;)

早春に始めた青梅の裏道散策、今度は枝垂桜やソメイヨシノが咲き、街の中が華やぎだした春本番の季節です。
青梅駅を降りると、駅前のロータリーを右へと曲がり即裏道へ
更に左へ曲がりすぐに右に行く細い路地を行くと人一人が通れるくらいの更に細い路地に「にゃにゃ曲がり」と言う手作りの看板が見えます。
この前、偶然この道を見つけて、いったいどこに出るのだろうと興味津々で歩いていきました。
それでは、さっそくご案内しましょう(*^_^*)v

マンションと民家の間の路地、ここが「にゃにゃ曲がり」の入り口

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味わい深い木造の家屋

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さっそく、ネコがお出迎え。

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裏木戸の、表札

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新聞受け&ポスト…昔、あったなぁ、こういうの。

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路地は曲がりくねっていて、曲がり角にはこんなネコくん。

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ここにも、ねこ。

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こんなところにもねこ。

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雨戸の木目が美しいなぁなんて、眺めて。

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いくつめかの曲がり角の突き当たりにあるお宅の裏口には真っ赤なのれんが風になびいていて、眺めていたら、ガラガラとガラスの引き戸が開いて、この家のご主人が出てきた。
わぁ…びっくり!と内心どぎまぎしながら、「こんにちは」と挨拶をしたら、その方は、驚いた風でもなく、まるでご近所の方に挨拶をするように、事も無げに『こんにちは』と返してくれて、そのまま駅へと歩いていった。
うーん、ここは、地元の方の生活道なんだなぁと今も息づく裏道に妙に感心してしまった。
ものめずらしげに歩くわたしは、地元の方の生活空間にお邪魔させていただいているのだけれど、そんな好奇心旺盛な旅人も、寛容に受け入れてくれる街と人、何だか粋だねぇ~

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こののれんにも可愛いネコちゃん。『猫ののれん、売りマス』だって(*^_^*)

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猫ずくし…

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にゃにゃ曲がりというだけに、またしても曲がり角…もう、いくつ角を曲がったろう?

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ベニヤ板に描かれたネコの絵…リヤカーのお豆腐屋さんなんて風情があるなぁ。

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黒ネットネコ

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U字溝に描かれた白ネコ

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木登り黒猫、まるで黒ヒョウのようだ。

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野良猫たちの絵かな。そういえば昔は、原っぱにこんな土管はつきものだった。

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ドラえもんも、ネコだったっけ。

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くるくると回るネコたち。

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カフェの裏口らしい。

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突き当たりの角には、懐かしいブリキの煙突。今も薪のお風呂なのかしら?昔は夕暮れ時になると、こんな煙突から薄紫の煙が上がって薪を焚く香りがたなびいていたっけ。

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いよいよにゃにゃ曲がりの終点の出口。

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こんなお蕎麦屋さんと立派な質屋さんの前に飛び出した。
お蕎麦屋さんの看板。

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質屋さんの立派な蔵。

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青梅線の踏切。すぐ目の前をガタンゴトンと列車が走り去る。

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梅岩寺の枝垂桜は満開の春爛漫。

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境内では、ワンコたちも、枝垂桜をバックに撮影会。ハイ、こっち見て~♪

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柔らかな光に花びらが透けてとっても綺麗です。

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青空にぱっと咲いた花火のように、枝垂れ柳が天から降り注ぐようです。

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境内の樹と山際の土手の樹と、2本の桜の大樹が、見事に咲きそろいました。

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どこからともなく吹く風に、やわらかく絶え間なく揺らぐ花の波です。

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こんな綺麗な枝垂桜に包まれて、しばらくは夢の世界でした。

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梅岩寺の山門から、青梅の街並みを望みながら、早春の散策の時に歩いた裏山道を辿ります。

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日当りのいい場所にタチツボスミレのブーケが…

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裏山の丘陵地帯には、ヒメスミレも、枯葉の中から。
あまりにも小さくて可愛いから、わたしは草地に寝転ぶように見つめた。

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タチツボスミレのとっても綺麗な花を見つけた。

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草原はヒメオドリコソウたちの絨毯。

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朝露の雫が、柔らかな草の上に残って、きらきらとまばゆくて…
わぁ~♪綺麗!と思ってカメラを向けたけれど、上手く撮れない。

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ここからは青梅駅が良く見える。列車の音、ホームに流れる音楽は“ひみつのあっこちゃん”

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小学校脇の坂道を降りると、こんな立派な木造家屋がある。
広い敷地にはたくさんの花や木々が植えられていた。

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素晴らしいなぁ…こんな家に住んでみたい。

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小学校の桜並木を抜け…

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緩やかな坂道を登り、行く手に見えてくるのは…

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そうこのお店。前回、寄れなかったので、今回は寄ってみることにしましょう。

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窓辺には桜が飾られ、いま、ちょうどお店が開いたばかりのようです。
次回、“ネコ街のお店” に続きます。

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